侍ジャパンは10日のチェコ戦(東京ドーム)で8回に一挙9点を挙げる猛攻で9―0で完勝。1次ラウンドを4戦全勝で終えると羽田空港に移動し、チャーター機で米国へと飛び立った。今後の戦いの場はフロリダ州マイアミに移り、次戦は14日(日本時間15日)に行われる準々決勝となる。
決勝までの3試合は2023年大会で世界一を奪還した球場と同じローンデポ・パーク。大谷(ドジャース)や吉田(レッドソックス)らの優勝メンバーにとっては、現地の気候や環境に触れているとあって追い風となりそうだ。
ただ、侍ジャパンにはNPBでプレーする選手も多く、特にリリーフ陣は想定外の事態にも留意する必要がありそうだ。
ローンデポ・パークのブルペンは東京ドームと異なり、ベンチ裏ではなく外野席の手前に設けられている。構造そのものは日本のベルーナドームやエスコンフィールドと似ているが、前回大会は「通信環境」にチームが戸惑ったという。グラウンドルールによってブルペンにモニターがなく、刻一刻と変化する試合の模様を映像で確認できなかったのだ。
当時、侍ジャパンの投手コーチとしてブルペンを担当したオリックスの厚沢和幸投手コーチ(53)は「映像のセキュリティーがすごく厳しかった。ブルペンはスタッフが1人いて、通信機器の持ち込みが許されたのは、その人が持ってきたiPadだけ。そこに(球種やコースなどの)情報が送られてくる。ベンチにも同じものがあるけど、それがちょっと遅れてくる感じ」と振り返る。
リリーフ陣は展開に応じて肉体的な準備に入るだけでなく、精神面も整えなければならない。それまでの配球や相手打者の状態も頭に入れておく必要もあり、わずかな情報の遅れは命取りになりかねない。
厚沢コーチは「ブルペンに情報が伝わる頃には、試合はもう次の状況になっていて。だから、外野のブルペンからみんな必死にバッターボックスを眺めて、球種やコースを判別してという感じだった。今の選手は映像で戦況を見て準備することが当たり前。映像のない環境が今の選手にとっては不慣れだった」と述懐する。
もちろん条件は相手も同じだったが、今回はあらゆる状況を想定して大一番に臨みたい。












