〝世界標準〟は日本のプロ野球にも取り入れられるのか。第6回WBCでも採用されている「ピッチクロック」の導入がNPBでは未定のままとなっている。

 同ルールは投球ごとの時間制限で投手はボールを受け取ってから走者なしの場合で「15秒以内」、走者ありで「18秒以内」に投げなければならない。制限を超えると「1ボール」が宣告され、打者側も「残り8秒」までに打席で構えなければ「1ストライク」を追加される。

 すでにMLBでも日常となっているが、日本ではどうか。3日に侍ジャパンとの強化試合(京セラ)に臨んだ阪神の投手陣の間でも受け止めはさまざまで、賛否が分かれている。

 導入に慎重な投手の一人は「一概には言えないですけど、まだ今のままの方がいいと思います」と話す。走者なしの場面では一定のやりやすさを感じた半面、走者を背負った場面では難しさもあるという。

「ランナーがいないとすんなりといけて思ったより時間があるなと感じたんですが、ピンチの時にはゆっくり時間を使いたい時もありますし。間を変えたり考えたりするので、ちょっとしんどいかなと思いますね」

 MLBでは本格導入された2023年以降、試合時間短縮の面で効果を発揮している。しかし「野球は読み合いスポーツでもあると思うので。その醍醐味がなくなるというか、短くなるというか。そこが薄くなってしまうのは、僕たちからしたらちょっとしんどいかなと思います」と率直な思いを明かした。

 一方で肯定的な意見もある。別の投手は「全く嫌じゃなかったですね」と言い切り「いいテンポで投げられるし、いいんじゃないですか。ゆっくり投げるタイプじゃないので、時間に迫られてバタバタする感覚もなかったですね」と好意的に受け止めている。

 さらに走者ありでも「ランナーを見たりサインプレーがあったりしますが、普通に投げる分には18秒あれば全然大丈夫だと思いますね」と対応は十分可能だとした。

 ピッチクロックは日本球界にも根づくのか。現場の声も割れる中、NPBの判断は――。