ロシアフィギュアスケート界の〝聖地〟として知られるCSKAモスクワ・スケートリンクの屋根が崩落する事故が発生したと同国国営通信社「RIAノーボスチ」などが報じた。

 同通信社は「金曜日、複数の関係者がCSKAビルの屋根が崩落したと伝えた。この事故は2月20日に発生し、真夜中に崩落したため、死傷者は出なかった」と報じた。

 CSKAリンクは、フィギュアスケートロシア代表の拠点として多くの名選手がトレーニングを積み、五輪でのメダルにつなげてきた。ここで数多くの指導を行ってきた重鎮タチアナ・タラソワ氏が、同通信社を通じて今回の事故についてコメントした。

「モスクワ中心部のCSKAで起きたんです。屋根が崩落した。すべてが崩壊したが、幸いなことに誰も押しつぶされたり死んだりしませんでした。私はこの前、エレーナ・ブヤノワの練習でCSKAに通っていたが、全く違う時期にも行ったことがある」とした上で、こう続ける。「屋根はもっと早く崩壊していたかもしれません。数週間前からひび割れていた」と証言。すでにひびが入る危険な状況だったにもかかわらず対応をせず放置したままだったとずさんな管理を明らかにした。

「エレーナ・ゲルマノフナは午前10時に仕事場に到着したのですが、そこでどんな光景を見たか想像できますか? 彼女から電話で知らされた時、正直、言葉を失った」とショックをあらわに。「そこにはフィギュアスケートのスクールがあり、スケーターとコーチ全員がスケート靴と練習用具があった」と事故発生の時間が真夜中だったため犠牲者は出なかったが、一歩間違えれば大惨事になっていたことを強調した。

 ロシアでは経済制裁により民間でも苦しい状況となる中で、フィギュアスケート界の聖地で起きた大事故は各界の施設における安全管理で議論を呼びそうだ。