ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート男子で、世界選手権2連覇中の絶対王者イリア・マリニン(米国)が凡ミスを連発して8位と惨敗した原因について、ロシアフィギュアスケート界の〝皇帝〟エフゲニー・プルシェンコ氏が「選手村」にあると主張した。

 ロシアメディア「スポーツ24」は、ミラノ・コルティナ五輪を終えて改めてプルシェンコ氏がフィギュアスケート男子を振り返り、マリニン惨敗の謎について語った様子を伝えている。

「私はこの選手をとても尊敬している。なぜなら、彼は地球上で初めて4回転アクセルを成功させたからだ。彼の両親、ターニャとロマも大好きだ。私たちは一緒にスケートをし、その頃は競技もしていた。彼らは本当に素晴らしい選手を育て上げた」と前置きした上で、プルシェンコ氏はこう続ける。

「彼が成功しなかったことはとても残念だ。しかし、それには理由がある。私の経験を参考にしてほしい。2001年、私はすべての大会で優勝した。ヨーロッパ選手権、世界選手権、グランプリ、グランプリファイナル、ロシア選手権、すべてだ。02年も、私はすべての大会で優勝した。オリンピックに向けて、1000%の準備ができていた。(他の選手に)チャンスすらないほど、非現実的なほど準備ができていた。しかし心理的には、そのプレッシャー、記者たち、コミュニケーションに対処する準備がまだできていなかった」と大本命視されながら銀メダルだった自身の02年ソルトレークシティ五輪を引き合いに出して指摘した。

「だから、彼にも同じことが起こったのだと思う」と強調し、直接的な敗因について詳説した。「集中力が乱れたのだ。右往左往した。オリンピックは4年に1度行われる大会だ。そこには非常に多くの気を散らすものがある。騒がしく、常に音楽が流れ、祝祭が行われている。ホッケー選手も、フィギュアスケート選手も、スキー選手も行き交う。みんなと知り合いになって、みんなと交流するんだ。オリンピックの選手村は、そんなお祭りのような場所なんだ。でも残念ながら、彼にはその集中力、閉ざされた感覚がなかったんだろうね」と選手村のムードがマリニンの集中力に悪影響を与えたと分析した。

「でも、彼にはまだ先がある、次のオリンピックがある。ちゃんと準備すると思うよ。彼には大きな未来がある。大事なのは、ケガをしないこと。それが一番大事なんだ。やっぱりプロスポーツだからね。彼が5回転ジャンプも4回転半ジャンプもできるって知ってるよ。大事なのは健康でいることだ」と4年後のリベンジへ、体調管理の重要性を説いていた。