F1アストンマーティンにまたまた〝難題〟が発生だ。

 ホンダとコンビを組んで大きな期待の中で開幕を迎えたアストンマーティンだが、マシンの振動問題などトラブルが続発して歴史的な低迷が続いている。それでも着実に改善を重ねて光明が差しかけていたが、24日(日本時間25日)に行われたカナダ・グランプリ(GP)決勝では、フェルナンド・アロンソがまたリタイア、ランス・ストロールも完走16台中ブービーとなる15位に撃沈した。

 今回はアロンソのシートに問題が出てリタイアを強いられたが、これは想像以上に厄介なものとなりそうだ。

 イタリアのモータースポーツ専門メディア「F1インジェネラル」は「アストンマーティンはAMR26(今季のマシン)で新たなチャレンジに直面。アロンソはコックピットの痛みのためカナダGPを棄権」と題して、シート問題をクローズアップした。

「アロンソのカナダGPでのリタイアは、単なる不調なレース以上のものが明らかになった。スペイン人ドライバーの早期リタイアの背景には、アストンマーティンが徹底的な見直しを行う準備を進めている技術的な問題が存在するようだ。ドライビングポジションに直接関係する新たな重大な問題に直面している」と指摘する。

 レース後、アロンソは「周回を重ねるごとに不快感が増していった。ポジションがしっくりこなかったし、ポイント争いからも外れていたし、雨の予報もなかったので、ピットインすることにした」とリタイアの理由を明らかにした。

「サーキット責任者のマイク・クラック氏によると、問題はシートだけにとどまらないという。アストンマーティンは新型AMR26でドライバーのポジションを大幅に変更し、以前よりもリクライニングしたシートを採用した。この設計上の選択は、車の重心を下げ、ヘルメットが気流に与える影響を軽減することを目的としている。しかし、特に長距離レースにおいては、ドライバーの快適性に深刻な悪影響を及ぼす可能性がある」とドライバーにとって致命的な難題になると危惧した。

 シート問題についてクラック氏は「おそらくやり過ぎたのだろう」とした上で「車は常に可能な限り低くすることを目指しているが、再考して以前の解決策に近づける必要があるかもしれない」と対策を検討する方針を示した。

「アストンマーティンは、カナダGPの週末に土曜と日曜の夜通しの作業を含むいくつかの調整を既に試みていた。しかし、問題は依然として解決せず、チームはモナコGPに向けてより大規模な変更を検討している。アロンソにとって、この問題はAMR26の競争力だけでなく、レースを通して身体的な苦痛を感じることなく運転できる能力にも影響を与える」と同メディアは重大な欠点になると警鐘を鳴らす。

 一難去ってまた一難。アストンマーティンに浮上の日はやって来るのだろうか。