〝無双右腕〟の再起への時間が始まった。阪神・石井大智投手(28)が27日に二軍施設「日鉄鋼板SGLスタジアム」でリハビリを開始。11日に沖縄・春季キャンプで行われた紅白戦で「左アキレス腱を断裂し、大阪府内の病院での手術を経て20日に退院していた。「無事、手術が終わって。今からリハビリに入るところです」。
患部の状態については「痛みはほぼないんで」と明かす。それでも足の可動域は制限されており、状況を慎重に見極めながら上半身のトレーニングなどできることを積み重ねている段階だ。
負傷は紅白戦でのバックホームのカバー時。前兆や違和感はなく、左足で踏ん張った一瞬の出来事だった。「ブチというか、バーンみたいな音はしました」とし、「ドクターやトレーナーと話し合って手術っていう形にしました」と周囲との相談の上、保存療法ではなく手術を決断したという。
今季は2リーグ制後初の連覇を目指す阪神にとっても、自身にとっても重要な一年になるはずだった。昨季は50試合連続無失点の世界記録を樹立し、現在も継続中。「2026年度は覚悟を持って臨もうと思っていたシーズン。申し訳ない気持ちだけです」と唇を噛んだ。
そんな石井にとって大きな支えとなっているのが、同じアキレス腱断裂を経験し復帰を果たした伏見寅威捕手(35)の存在だ。捕手という足首への負担が大きいポジションで再びグラウンドに立つ先輩の姿は、何よりの希望でもある。「沖縄にいる時点で伏見さんにお話聞いて、どういう治療だったり、手術やリハビリの過程とかも色々アドバイスしてくださったんで。頑張っていきたいです」と言葉に力を込めた。
復帰の見込みについては「個人差もありますし、明言はできない」と慎重な姿勢を崩さないが、日々の積み重ねこそが唯一の道だと理解している。
「やるしかないので。それは別に、まあ前向きではないですけど。復帰に向けて頑張るだけですね」とし、「自分にできることはしっかりチームに還元できたらいいなって。まあ本当に少ないと思いますけど」と静かに語った。
マウンドに立てなくてもチームの一員であることは変わらない。石井の復活をチームも、そして虎党も誰もが待っている。












