トランプ大統領自ら署名した「エプスタイン・ファイル透明法」がブーメランになるのか。
NBCニュースやNPR(米公共ラジオ)など複数の米メディアが25日、米司法省が〝全〟公開した「エプスタイン・ファイル」の中に、トランプ氏から性的虐待を受けたとする女性に対するFBI(連邦捜査局)の3回の事情聴取記録が含まれていないことを報じた。米民主党はこれを「隠ぺいだ」と批判している。
少女らの性的人身売買で起訴され、自殺した富豪エプスタイン氏と関係する著名人が「エプスタイン・ファイル」によって次々と判明。その一人にトランプ氏も含まれているが、エプスタイン氏との関係は判然としていない。
そんな中、NBCニュースがエプスタイン・ファイルおよび捜査関係者から得た情報を分析したところ、エプスタイン氏から性的暴行被害を訴えたサウスカロライナ州の女性が、1984年前後の13歳だった当時、トランプ氏に対しても性的虐待を申し立てていたという。FBIは2019年にエプスタイン氏が逮捕された直後、その女性に計4回の事情聴取を行ったとされる。
ところが、司法省が公開したのは、1回目の事情聴取のエプスタイン氏に関する供述の要約のみで、3回分が公開されていないことがわかった。未公開の3回分の事情聴取の中で、トランプ氏による性的虐待が言及されていたかどうかは不明だ。
なお、この女性はエプスタイン財団を相手取り民事訴訟を起こしたが、2021年に自主的に取り下げられたという。
この件に対し、ホワイトハウスは、先月エプスタイン・ファイル公開時に司法省が出した声明を引用した。その声明では、「本公開資料には、虚偽または偽造された画像・文書・動画が含まれている可能性がある。一般市民からFBIに送られたものは、すべて法律に基づき公開対象に含まれているためである。一部ファイルには、2020年選挙直前に提出された、トランプ大統領に対する事実無根かつ扇情的な主張が含まれている」と述べている。
司法省報道官は25日、未公開ファイルに関する質問に対し、「公開義務のあるファイルはすべて公開した。公開されていないものは、重複、特権対象、または進行中の連邦捜査に関わるものである」と回答した。
昨年11月にトランプ氏が署名したエプスタイン・ファイル透明法では、被害者情報や進行中の連邦捜査・訴追に関わるファイルについては非公開を認めている。一方で、「政府高官や著名人、外国要人を含むいかなる者に対しても、恥辱や評判への悪影響、政治的配慮を理由にファイルを非公開とすることは禁止されている」と定めている。
トランプ氏はエプスタイン氏に関連する不正行為を否定しており、この問題を繰り返し「民主党のデマ」と表現しているが、果たして真相は――。











