ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体(8日=日本時間9日)で起こったハプニングを救ったのは、男子代表の佐藤駿(エームサービス・明大)のコーチを務める日下匡力(ただお)氏だった。
団体で銀メダルに輝いた日本は、試合後の表彰式でメダルを受け取った。ところが、リンク上に設置された表彰台がザラザラとしたアスファルトのような状態となっており、選手たちのスケート靴の刃の表面が傷ついたという。そこで日下氏は選手たちの研磨を急きょ担当。国内で普段使用している機械がある施設を現地で探し、非常時用のマイ研石などを使って対応したという。
団体でメダルに貢献した男子の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は、小杉スケートの鷹取吾一氏が研磨を行っている。そこで鷹取氏と日下氏が連絡を取り合って、細かい部分を確認。日下氏は「一番難しいのは深さを調整すること。そこの確認を取った。どれぐらいの深さだっていうのを聞いて、目で見て確認して、研磨した」と語った。
団体と男子の試合間隔はわずか数日。団体最終日の翌々日にはショートプログラム(SP)が実施されるスケジュールだった。日下氏は寝る間も惜しんで、選手たちのスケート靴の刃を研磨。鍵山の銀メダル、佐藤の銅メダルを影でアシストした。
日下氏は佐藤らの指導に励む一方で、研磨のスペシャリストとしても知られる。指導者としてスケートの知識を学びつつ、研磨に関する技術も習得。試合時は今回のような事態に備え、予備の靴やブレード、研石などを持ち歩いている。
佐藤が拠点とする埼玉アイスアリーナには、日下氏がスケート靴の刃を研磨するスペースが設置されている。研磨用の石を自らアポ取りして入手するなど、徹底したこだわりが詰まっている。
連日多くの選手のスケート靴の刃を研磨してきた日下氏。縁の下の力持ちがピンチを救った。













