女子プロレス「スターダム」のワールド王者・上谷沙弥(29)が、試合中に指を脱臼しながらもスターライト・キッドを撃破し9度目の防衛に成功した。

 2人は7日のエディオンアリーナ大阪第1競技場大会では激突。前哨戦ではキッドのマスクを破りはがし取る極悪さを見せていただけにこの日の試合では序盤から復讐に燃える白虎の猛攻にさらされた。

 それでもラ・ケブラーダを狙うキッドの足を引っ張り阻止すると、スワンダイブ式プランチャを見舞い優勢に持ち込んだ。さらに場外乱闘ではキッドを客席に放り投げると自身のベルトで殴打。再びマスクに手をかけ挑発した。

鮮やかに飛ぶ上谷
鮮やかに飛ぶ上谷

 

 だが10分過ぎ思わぬアクシデントに見舞われた。コーナーから飛んだキッドにカウンターのドロップキックを見舞った上谷だったが、その直後リング上でうずくまり動きが止まってしまった。試合の一時中断が告げられた後、マイクを持った村山大値レフェリーから試合中に上谷が指を脱臼したがその場でドクターに応急処置を施したことを報告され会場は騒然。テーピングの状態であれば試合続行が可能だと判断され試合が再開された。

右手指を脱臼してドクターの治療を受ける上谷沙弥
右手指を脱臼してドクターの治療を受ける上谷沙弥

 ここで起き上がった上谷は「試合できんだよ!」と村山レフェリーを突き飛ばすとキッドに勢いよくつかみかかった。これにスイッチの入ったキッドからエプロンでツームストンパイルドライバーをくらうと上谷も負けじとニールキックで反撃。

 そして25分過ぎ、キッドに雪崩式タイガードライバーを決められ意識をもうろうとさせた王者だったが、その後コーナーにキッドを追いかけると強烈な頭突きをお見舞い。流れを奪うと雪崩式スタークラッシャーを発射した。最後は王者が旋回式スタークラッシャーをズバリと決め3カウントを奪ってみせた。

 試合中のアクシデントを乗り越え防衛に成功した上谷はマイクを持ち上谷「お前さ、途中(上谷が)ケガして、赤いベルト(ワールド王座)巻けると思った? 沙弥様ね、このベルトを中途半端な気持ちで巻いてないから。指1本2本折れようと、沙弥様が絶対守るつもりでいたから! 何がなんでもこのベルトを守る。これが赤いベルトのチャンピオンだよ!」と涙交じりで言い放った。

 するとキッドから「そんなアクシデントで上谷に勝っても私はまったくうれしくねえんだよ! それでもここまで強いのが上谷だよな。絶対また上谷の前に立ってやる」と宣戦布告されると、上谷は「おいキッド、こっちからごめんけど、言わせてもらうわ。今日のはやりきれない。もう1回、赤いベルトかけてまたやらせろ」と再戦を要求した。

 キッドを見送った上谷は「一瞬でも、もしかしたら無理かもと思った自分が情けないわ! でも、赤いベルトにかける気持ちは誰にも負けないから! 今立ってるのはこの私だ」と胸を張り次期挑戦者を募った。

乱入した玖麗さやかを一喝する上谷
乱入した玖麗さやかを一喝する上谷

 すると昨年4月に自身が引退に追い込んだ怨敵・中野たむの弟子である玖麗さやかが登場。「あなたが奪ってきた全てを私が奪う。私がスターダムの一番星になる。だから、この赤いベルトに挑戦させろ!」と挑戦を表明をされた。

 これに上谷は「お前何言ってるの? 去年挑戦して負けたの覚えてる? もしかしてどこかの誰かさんに似て、おつむ弱い? 無理だよ、お前じゃ。私のすべてを奪えない。帰れ」と一蹴。「他にいないの? 沙弥様強いヤツとやりたいんだよね」と挑戦を拒否する姿勢を見せた。

 そして最後には「お前らを東京ドームに連れていくまでこの赤いベルトは誰にも渡せねえんだよ! この先何があろうと、沙弥様がこの赤いベルトをずっと守ってみせる! しもべたちよ、ひざまづけ。永遠にさようなら」とアピールし大会を締めた。