米国・WWEのPLE「バックラッシュ」(9日=日本時間10日、フロリダ州タンパ)で実現した、〝ジーニアス・オブ・ザ・スカイ〟イヨ・スカイと〝明日の女帝〟アスカの日本人対決は感動の大団円となった。

 昨年後半からイヨは盟友リア・リプリーとの「リヨ」、アスカはカイリ・セインとの名コンビ「カブキ・ウォリアース」で遺恨抗争を続けてきたが、リアがWWE女子王者となりスマックダウンに移籍して「リヨ」は解散。アスカからパワハラを受けるカイリに対し、イヨは救出に動くも、カイリは4月に大量解雇の波にのみ込まれWWEを離れることになった。

 キーパーソンの途中退場する中で、PLE史上初となる日本人女子決戦。ゴングが鳴ると、観衆からは「We want Kairi!(カイリを出せ!)」のチャントが起きる。その数は実に3回。WWEユニバース(ファン)は決戦中もカイリの復帰運動を展開したが、それをかき消すような激闘となる。イヨがダブルフットスタンプから流れるようなミサイルキック。アスカはイヨのジャーマンに耐え、ワキ固め、飛びつきアスカロックを決めて譲らない。

アスカ(左)の毒霧を防いだイヨ・スカイ©AbemaTV, Inc.
アスカ(左)の毒霧を防いだイヨ・スカイ©AbemaTV, Inc.

 イヨもおきて破りのアスカロックを繰り出すと、女帝はイヨの雪崩式ハリケーンラナを高度な丸め込みで切り返し、逸女得意のトペ・スイシーダにはエルボーでカウンターだ。場外戦は実況席デスク上での攻防に移り、アスカはイヨを何度も痛い目にあわせてきた毒霧を噴射。ところがイヨは、実況席にあった原稿フォルダーを顔の前に差し出して、ブルーミストを遮断。驚きの防御を見せると、不敵な笑みを浮かべた。

 続けて実況席からのクロスボディー、ムーサルトアタックとたたみかける。それでも女帝は、月面弾をかわして腕ひしぎ十字固めから再びアスカロックだ。イヨを失神寸前まで追い詰めるが、逸女は執念で耐え抜く。日本の誇るトップレスラー2人のすさまじい激闘に、観衆からは「これぞ名勝負!」チャントが上がった。フィニッシュも鮮やかだ。女帝のジャーマンスープレックスをしのいだイヨは、お返しのジャーマンからダブルニー。とどめは必殺のムーンサルトプレスで完璧な3カウントを奪った。

 名勝負の後にはサプライズが待っていた。勝利したイヨは、日本人スーパースターの先駆者として道を切り開いてきた女帝に深々と一礼。感極まったアスカは顔を覆って号泣する。2人はそのままリング中央で熱いハグをかわす。死力を尽くして〝カイリショック〟を乗り越えたイヨとアスカが、ついに和解を果たした。アスカはイヨの顔にリアがしたようなキス。温かい拍手と歓声の中、再度の抱擁で逸女と女帝は「家族」に戻った。

「WWEバックラッシュ2026」はABEMAにて生中継された。