ソフトバンクの牧原大成内野手(33)が宮崎春季キャンプ第2クール初日の6日からチームに合流した。

 S組スタートで調整を一任されている昨季のパ首位打者は「WBCもあるので、実戦系の練習にちょっとでも早く入りたいと思って来た」と意図を説明。侍ジャパンでの起用法をイメージして、守備練習では複数ポジションをこなした。

 熟考の末に迷いを振り払った。「今年は本当に(3年)契約最終年なんで、どっちかというとシーズンにかける思いの方が強かった。でも、野球人生を考えた時に最後のWBCになると思う。野球人として今後のことを考えたらWBCに行った方がいいんじゃないかと思って決断した」

 ベテランの域に差しかかり、12球団随一の戦力を誇るチームに在籍している。下からの突き上げは激しく、安泰の立場ではないという自覚は強い。

 昨秋の日韓戦は代表メンバーに選ばれながらコンディション不良のため欠場。日本シリーズ直後の体の状態と合わせ、本音を包み隠さず代表側に伝えた上で招集を辞退していた。それでも1月中旬に発表された野手組の第1陣で堂々の代表入り。井端ジャパンに「不可欠な存在」というメッセージを受け取り、日本のために戦う覚悟はより強固になった。

 代表では確固たるスタメンではなく、チームの有事などで窮地を救う存在だ。打席に立つ機会は少なく、シーズン開幕直前まで実戦感覚を養う機会が極端に減ることは明白。過去、大不振に陥った選手も少なくなく、並外れた練習量で今の地位を築いてきた牧原大にとって最大の懸念であることは言うまでもない。

「だからもう本当に空いた時間でしっかり練習するしかない。大会後にドームにある(最新鋭打撃マシンの)トラジェクトアークを使って練習するしか方法はない」

 名誉でも開幕まで調整の時間はなく、タイプ的に代償は大きい。腹をくくってWBCありきの春を過ごしている。