ドジャースが、またしても〝打順シャッフル〟で揺れ動くことになりそうだ。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は、カイル・タッカー外野手(29=前カブス)の加入がムーキー・ベッツ内野手(33)の立ち位置に再び波紋を広げる可能性を指摘。2024年、大谷翔平投手(31)がエンゼルスから移籍してきたことで先頭打者が入れ替わった〝余波〟が、もう一度押し寄せるという見解だ。
デーブ・ロバーツ監督(53)は当初、タッカーを「2番か3番が妥当」と示唆。しかし1月31日(日本時間2月1日)に行われたイベント「ドジャーフェスト」では一転し「考えてみたが、どうやるかまだ自信がない」と含みを持たせた。先頭に大谷、5番にウィル・スミス捕手(30)を置くイメージはあるものの、どうやら他の面々の配置については〝状況を読んで〟というスタンスのようだ。要するに、豪華すぎるピースがパズルを難解にしている。
焦点はベッツだ。仮に3番に据えれば、大谷とタッカー、あるいはフレディ・フリーマン内野手(36)の左打者が並ぶ形にもなり、従来の左右ジグザグのセオリーから外れる。それでも前出の「ON SI」は「左腕相手でも左打者が十分戦える」根拠としてタッカーの左腕に対するwRC+などの数値を持ち出し、「常識破りもあり」と背中を押す。
一方でベッツ自身も万全ではない。過去に3番で結果が伸びなかったデータも掘り起こされ、守備面でも新たな負担が増える可能性がある。確かにかつてレッドソックス時代に限られた経験こそあるものの、同誌は「万能薬ではない」と分析している。
そして何よりもベッツ本人が昨季について「残念なシーズン」と認めている通り、今季は巻き返しが至上命題。ベッツは「自分を信じる。悪かったことは頭から追い出す」「脳と動きのパターンを再構築している。それに〝補助輪〟をつけて時間をかける」などとも語っており、再起へのプロセスを明かしている。
大谷、タッカー、フリーマン、そしてベッツ――。正解が一つではない〝超多角化打線〟は強さの証明でもあり、同時に火種にもなる。ロバーツ監督が口にする「まだ自信がない」という言葉はぜいたくな悩みか、それとも波乱の前兆か。少なくとも今春、レギュラーシーズン開幕とともに最初にざわつくのは勝敗のみならず「ベッツは何番なのか」という焦点になりそうだ。













