激動のストーブリーグの中で、LAきっての人気者の去就は――。米メディア「ジャスト・ベースボール」が報じたところによれば、ドジャースはいまだFAとなったまま無所属のキケことエンリケ・エルナンデス内野手(34)を再び迎え入れる余地を残しているという。結論から言えば「可能性は十分にある。ただし、今すぐでなくても不思議ではない」というのが、同メディアや現地筋の見立てだ。

 実際、へルナンデスは昨オフも春季キャンプ直前に再契約。今冬は左ヒジの手術からの回復途中という事情もあり、復帰時期が不透明な点が交渉を難しくしている。40人枠の問題も絡み、60日間の負傷者リスト(IL)が再開されるか、回復のタイムラインが明確になるまでは、ドジャース側も慎重姿勢を崩さない構えのようだ。

 一部ではドジャースがアンディ・イバネス内野手(32)と1年契約を結び、ロースターを埋めつつある点を不安視する声もある。しかし、同メディアでドジャース担当記者を務めるケイティ・ウー氏は「イバネスの存在がキケ・へルナンデスの復帰の障害になることはない」と指摘している。

昨年のVパレードでは、上半身裸で大はしゃぎだったキケ・ヘルナンデス(ロイター)
昨年のVパレードでは、上半身裸で大はしゃぎだったキケ・ヘルナンデス(ロイター)

 レギュラーシーズンの通算成績だけを見れば、へルナンデスは決して派手な数字を残してきた選手ではない。だが、ポストシーズンに入ると話は別だ。ドジャース史上最多のプレーオフ96試合出場を誇り、10月の舞台で幾度となく流れを変えてきた存在。その守備の柔軟性とクラブハウスでの影響力は、数値では測れない価値を持つ。

 大型補強が相次ぐ中でも、ドジャースが彼を〝切り札〟として手放さない理由は明確だ。問題は「獲るかどうか」ではなく「いつ獲るか」。左ヒジの回復が見えてきたその瞬間、ヘルナンデスは再びドジャーブルーのユニホームに袖を通す可能性が高い――。その見解が現地メディアの間では徐々に大勢を占めつつあるようだ。