投高打低のトレンドに歯止めがかからないNPBは、総本塁打数も減少傾向。昨季のパ・リーグでシーズン20本塁打以上をマークできたのは、32発でキングに輝いたレイエス(日本ハム)を筆頭に、山川(23本塁打=ソフトバンク)、ネビン(21本塁打=西武)、万波(20本塁打=日本ハム)と僅か4選手しかいなかった。

 新たな時代の扉を開くことができる打者は現れるのか? 現役時代は日本ハム、阪神などで活躍した球界OBの片岡篤史氏は、自身のYouTubeチャンネルで「来季20本塁打以上を狙える選手は?」というテーマで「ピッチャーが良くなったって言ったらそれまでやねんけど、バッターも頑張ってほしいな」と現役ナインたちにゲキを飛ばした。

 片岡氏の口調が熱を帯びたのは、自身の古巣でもある日本ハムの選手たちに話題が及んだ時だ。まず始めに、昨季打率2割7分2厘の好アベレージをマークしながら、本塁打数は12発で終わってしまった清宮幸太郎内野手(26)の名を挙げ、「ちょっと去年ホームランが少なすぎた」と猛ハッパ。「彼のインコースの捌き方は大好き。右であれだけ打てる選手はいないのに、何で使ってもらえないんやろな」と野村佑希内野手(25)への期待も口にした。

 若手有望株が順調に育ちつつある西武だが、片岡氏がここで敢えて名を挙げたのは今季でプロ25年目を迎える大ベテラン・中村剛也内野手(42)だ。「(試合に)出したら、おかわりはまだ20本打つんとちゃうか? 彼の打ち方っていうのは年齢を重ねても理にかなっているから技術があるわけよ。力んで飛ばすのではなくタイミングでポンッと打つ天性のホームランバッターやからな。常時出たら20発は打つと思うで」と予言。「力で飛ばすタイプではないからこそ、あると思う」と語った。

 現役通算481本塁打をマークしている大打者・中村は、俗に「飛ばないボール」と揶揄された統一球導入で打者たちが大いに苦しんだ2011年シーズンに、48本塁打という圧倒的な数字を記録。25本塁打で2位につけた松田(ソフトバンク=当時)の倍近いアーチをマークする、異常なほどの傑出度だった。

 片岡氏が動画内で解説した通り、中村がパワーだけには頼らないワンアンドオンリーの長距離砲であることは誰もが認めるところ。〝不惑の大砲〟はプロ通算500本塁打の金字塔に到達できるのか――。