高市早苗首相が自民党幹部に23日召集予定の通常国会で冒頭解散をする意向を伝達したと13日に報じられ、半信半疑だった永田町も解散総選挙に向けて動き出した。

 これまで、高市氏は解散より政策実現と強調していただけに、予算案成立後の春か通常国会が会期末となる6月の解散が予想されていた。しかし、9日夜に読売新聞が解散検討と報道。にわかに解散風が吹いていた。

 浮上している選挙日程は「1月27日公示、2月8日投開票」と「2月3日公示、15日投開票」の2案だ。北海道や東北などは雪の選挙戦となる。

 現職の国会議員は「官邸主導で解散に向けて動いていたようです。首相時代の安倍晋三氏を支えていた官僚らが高市氏に解散をアドバイスしたとみられています。解散風もこの官僚らが吹かせたのでしょう」と明かした。

 突然の解散検討に自民党内からすら困惑の声が漏れていた。今のままでも年度内の予算案成立は確実視されていただけに、今やる必要はないはずだった。

 しかし、高市氏には衆議院の議席数を増やし自民党単独過半数にし、政権運営をしやすくする狙いがあるとされる。また、高市氏の台湾有事をめぐる発言を受けて中国がレアアースの輸出規制をした問題や、新たに指摘された世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党との接点などを国会で追及されるのを避けたともささやかれている。

 前出の国会議員は「高市氏に解散を後押しするきっかけとなったものの一つに自民党が行った情勢調査があります。次期衆院選では自民党がどれだけ議席を取れるかという調査ですが、それが思いのほかよい数字だったというのです。しかし、その数字に疑問を持つ声も自民党の中から上がっています」と明かした。

 大きな選挙があると、報道各社や政党が情勢調査を行う。ある永田町関係者は「この手の調査は選挙のたびに拡散されるのですが、近年は自民党が行ったとされる調査がいいかげんでした。数字をいじっているんじゃないかと思えるような内容もあったんですよ。自民党内を引き締めるために厳しめの数字をあえて出したとかなら理解もできますが、意図が分からないものもあったんです」と自民党の調査に不審を抱いていたという。

 前出の国会議員も「いいかげんと評されることもあった調査を高市氏が信じているとしたら大変なことです」と指摘した。

 電撃的な解散の意向を受けて、立憲民主党が公明党に接近するなど野党にも動きがある。高市政権の支持率は高いが、結果は見通せない。