新日本プロレスのNEVER無差別級王者のウルフアロン(29)が5日、衝撃のプロレスデビュー戦の「収穫」と「課題」を明かした。東京五輪柔道100キロ級金メダリストは、4日東京ドーム大会でEVILを撃破しいきなりベルトを奪取。底知れぬポテンシャルを証明した一方で、一部からは体形を課題視する声もある。ウルフ自身も認める〝太め残り〟の真相とこだわりとは――。

 ウルフはデビュー戦でEVILの無法ファイトに耐え抜き逆三角絞めで逆転勝利。衝撃の初陣から一夜明けたこの日、取材に応じ「LINEとか見たことない件数来ましたよ。本当にたくさんの方が会場やテレビで見てくれて、改めて反響が大きかったなと。改めて皆さんが評価してくれてるのがめちゃめちゃうれしかったですね」と振り返った。

 試合映像もすぐに見直したという。「ちょっと硬いところだったりとか、もう少しこう動きたかったなってところもありました。ただ自分の気迫だったり、相手に対して威圧する部分は出せていたので、そこは良かったなと。勝負師の顔をしながら試合ができたというのは、この勝負の世界で生きていく上では大事なので」と胸を張る。

 入場時に和太鼓を叩いた柔道全日本男子監督で2004年アテネ五輪金メダルの鈴木桂治氏をはじめ、古巣の柔道界からもデビュー戦の反響が多く届いた。「本当にいろいろな人が来ていたので。井上(康生)先生とかも会場に来てましたし、柔道界で携わってきた方たちから『面白かった』『すごかった』と連絡をいただけたのはやっぱりうれしいですよね。つながりを持ちながらも、新しいステージを応援してもらえているのは」と笑みを浮かべた。

 一方でバルセロナ五輪柔道銀メダルでプロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏からは、ファイトぶりを絶賛されながらも「やっぱり体形だよ。もうちょっとちゃんと絞ってほしかったな」と課題を指摘された。ウルフ自身も肉体面に関して進化の余地があることは自覚。「まだまだ絞りが足りないというのは僕自身も感じる部分はありますし、それはこれから作り上げていくところかなと」と前置いた上で、あえてデビュー前に無理なシェイプアップを避けた理由を明かす。

「本当の僕の強さ、どの状態が一番強いかなって考えました。体重を減らそうとした時に練習が少しキツくなっちゃったんです。そうなると結局体力も落ちちゃってますし、やっぱり勝負に徹さないといけないと思うので。体を絞って結局負けちゃったら(意味がない)。もちろん体で主張していくのも大事ですけど、勝負がすべてですから」

 現代のプロレス界では筋骨隆々の肉体、シックスパックの腹筋を誇るレスラーも多い。ウルフは「そこまではいかなくていいと思います。僕はそういうタイプではないですね。柔道の時からバキバキでもないし」と自己分析。「今の僕のパフォーマンスを最大限発揮するためには昨日はこの体形がベストだったんです。(入門から)半年間で作り上げるためには。もちろんこれから先レスラー人生は長いので、最終的には体も絞って、無駄なところはそぎ落として、もっと鋭い体にしていければと思います」と主張し、今後の進化を誓った。

 デビューして早々に追われる立場となったことも発奮材料だ。「狙われるとか最高だと思うんですよ。狙われれば狙われるほど、自分自身も強くならなきゃと思えるので。誰かに狙われてるドキドキ感が僕をもっと成長させてくれるんじゃないかなと思います」。一夜にしてスーパールーキーからニュースターに駆け上がったウルフが、2026年のプロレス界を盛り上げる。