米フロリダ州オーランドで開催中のウインター・ミーティングで9日(日本時間10日)、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長(49)が〝帝国の本気〟をあらためて示した。

 メッツからFAとなっていたオールスタークローザーのエドウィン・ディアス投手(31)を3年総額6900万ドル(約108億円)で引き抜く形で獲得した大型契約について、フリードマン編成本部長は「我々は現在、財政的に非常に好調であり、オーナーグループはその資金をチームとファンとのパートナーシップに再投資することに非常に協力的だ」と断言。米メディア「FOXスポーツ」が報じたところによれば、グッゲンハイム・パートナーズのマーク・ウォルターCEO(65)率いるオーナー陣から巨額投資の〝確約〟を得ていると同編成部長が示唆したという。

 昨季はブルペンの崩壊が最大の弱点となり、先発投手を連日のように救援として回さざるを得なかったドジャース。タナー・スコット投手(31)やカービー・イェーツ投手(38)、ブレイク・トライネン投手(37)ら高額リリーフ陣が期待外れに終わり、ポストシーズンでも登板機会なしという惨事だった。フリードマン編成本部長も「今季のブルペンのパフォーマンスは明らかに期待を大きく下回っていた」と語り、今オフは最優先補強ポイントとしてリリーフ陣を大刷新する方針を掲げていた。

 しかしリリーフ陣のFA市場は狭まり、ウィリアムズ(メッツ)、ヘルズリー(オリオールズ)、イグレシアス(ブレーブス)が次々と消える中でトップクローザー獲得のチャンスは一気に限られた。そんな状況下でディアスがメッツとの1億200万ドル(約188億円)契約を今オフ、オプトアウトし市場に登場したことは〝想定外の僥倖(ぎょうこう)〟。さらに実弟のアレクシス・ディアスが今季終盤までドジャースに在籍しており、同球団の組織力を高く評価して兄のエドウィンに対して密かに移籍をプッシュしていた点も追い風になったという。

 もちろん、代償は小さくない。ドジャースはクオリファイング・オファー付きのディアスと契約したことで、2026年ドラフトの上位2位と5位の指名権を失うほか、国際ボーナスプールから僅かとはいえ100万ドル(約1億5600万円)減額される。それでも球団は一切ひるまず、フリードマン編成本部長は「ワールドシリーズで優勝するために、我々は最善を尽くすつもりだ」と言い切った。

〝西海岸の帝国〟は再び動き出した。次なるターゲットはカブスからFAとなっているカイル・タッカー外野手(28)ともささやかれており、ドジャースの〝触手先〟はストーブリーグでも最大のトピックスとなりつつあるようだ。ディアス獲得は単なる号砲に過ぎずLAは今冬もなお、さらなる巨大補強へと襲いかかる気配を漂わせている。