巨人の坂本勇人内野手(36)が9日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸5億円から減額制限ギリギリとなる2億円ダウンの3億円でサインした。

 今季は度重なる不振に苦しみ、シーズン中に2度の二軍落ちを経験。ルーキーイヤーを除く自己最少の試合出場にとどまり、打率2割8厘、3本塁打、22打点とキャリアでも屈指の低迷シーズンとなった。「やっぱり試合に全然出てないですし。ほとんど後半は代打しかなかったので正直、自分の中では楽しいシーズンではなかったですけど、まだまだ終わりたくないなって思ったシーズンでした」と、悔しさをにじませた。

 来季はチーム最年長野手として迎えるシーズン。しかし視線は衰えるどころか、むしろ強い覚悟を帯びている。「やっぱりレギュラーでずっと出てきたので、守備に就いてランナーもして打撃をするのが一番、野球の楽しいところだと思っているので。そこをもう1回、9イニング守れるようにいい調整をして、いいトレーニングをして頑張りたいなと思います」と、レギュラー再奪取を力強く宣言した。

 一方で飛躍を狙う若手選手たちにとって、坂本は依然として揺るぎない指標となる存在だ。年齢による体の変化は避けられないものの「練習の虫」として知られるストイックさは健在。今季二軍で再調整した際も若手以上に練習量を積み、大粒の汗を流す姿があった。

 チーム関係者もこう言う。「オフの自主トレも含め、勇人は今でも厳しい練習量をこなす。裏を返せば、勇人より練習できない若手選手は同じステージに立ててすらいないということ。厳しい言い方かもしれないが、一軍で自分のポジションをつかむには最低限、それくらい努力しないといけない」

 球史に名を刻む天才打者と評される坂本だが、その裏には人一倍の努力が積み重なっている。一軍定着および定位置奪取を狙う若手にとっては、まず〝練習量で坂本を超えられるか〟が最大の関門となりそうだ。(金額は推定)