ピンチをチャンスに変えられるか――。タッグパートナー・青柳優馬(30)の不祥事で暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」を消化不良に終えた安齊勇馬(26)が取材に応じ、胸中を激白した。〝全日本の未来〟は怒りの末にたどり着いた決意を明かすとともに、照準をリーグ戦制覇から3冠ヘビー級王者・宮原健斗(36)の首に定めた。
安齊は優馬と組んで最強タッグにエントリー。優勝候補の一角として先月22日の開幕を迎えたが、翌日の沼津大会後に予期せぬアクシデントが起きた。優馬の事故だ。試合後、自家用車を運転していた優馬が交通事故を起こした上、運転免許証が失効していたことが判明した。これにより全日本から優馬に3か月間の謹慎など処分が下され、最強タッグの残り全試合が不戦敗となった。
一報を聞いた際を振り返って安齊は「最初はヤバかったですよ。優勝を目指して、いろいろ技も考えてましたから…。後楽園(の開幕戦)で負けはしたものの、空気感とかは確かなものがあって『これは絶対イケる』って思った矢先だったので」と肩を落とした。夜は寝付けず、肌も荒れたという。
それから時間は経過したが、今でも優馬には「変わらず『バカ野郎』が一番ですよね。僕からしたら『ダマされたと思ってついてこい』って言われて、ついていったらダマされたっていうのが大きいですから」と怒りを隠せない。それでも「裏切られたファンの皆さんの気持ちが一番大事だなと思って。どうしていいか分からない気持ちが絶対あると思う。それを少しでも消化したかった。それで僕はわがままにいくって決めたんです」と前を向いた。
そこで自問自答して導いたのが、3冠返り咲きを目指すことだった。昨年8月以降、無縁となっているが「1人で狙うなら1つ」と決断。そして「よく『ピンチはチャンス』って言いますし、よくも悪くも自己主張ができるきっかけになるんじゃないか」と力強く話した。
その3冠には斉藤ジュンも狙いを定めており、挑戦権を巡り争っていた。だが、安齊は7日の名古屋大会でのタッグ戦で、宮原からおきて破りのシャットダウンスープレックスホールドで直接3カウントを奪取し、挑戦を認めさせることに成功。「僕はわがままを押し通すだけです」と話していた通りの実力行使で、大みそかの東京・国立代々木競技場第二体育館大会での王座戦が正式に決まった。
まさかのアクシデントからはい上がれるか。若武者の奮起に期待だ。












