トロントが深い波紋を呼び起こしている。ブルージェイズが元中日のジャリエル・ロドリゲス投手(28)を40人枠から外して事実上のDFA(戦力外)とし、完全ウェーバーにかけたもの獲得希望球団は現れず傘下マイナーの3Aへ降格させた。米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」が報じたところによれば、こうした球団側の決断に現地ファンがSNS上で怒りを爆発させ、大荒れになっているという。
ロドリゲスは中日に在籍した来日3年目の2022年シーズンで、最優秀中継ぎに輝いたキューバ出身右腕。当初は23年も中日でプレーするはずだったものの同年3月末の来日予定日を過ぎても到着せず、MLB球団入りを目指してキューバから亡命し、契約を一方的に破棄していたことが判明。その当時、大騒動を引き起こしたことは記憶に新しい。
その後は24年2月にブルージェイズと5年総額3200万ドルの大型契約を締結。メジャー2年目の今季はブルペンを支える存在として66試合に登板し、防御率3・08と比較的安定した数字を残していた。それでも突如のDFA。ファンが衝撃を受けるのも無理はない。
決定的だったのは、直前のタイミングで球団が日本ハム(22、23年)と楽天(24年)でプレーし、今季はKBOのハンファでシーズン最多タイの17勝をマークしたコディ・ポンセ投手(31)と3年3000万ドルで合意したことだ。日本ハム時代の22年8月にノーヒットノーランも達成した右腕の加入により、ブルージェイズの投手陣は一気に枠不足に陥り、40人枠はすでに37人まで埋まってしまった。同メディアは「補強を優先した結果、ロドリゲスが押し出された格好になった」と解説している。
こうしたブルージェイズの編成に対し、トロントのファンが激怒。SNS上では「さようなら、キング(YRod)」「なんで今年の功労者を切る!?」「彼より先に外す選手がいただろう!」となど批判が殺到。中には「ロドリゲスは復活できる。球団が間違っている」と擁護する声も多く、さながら〝DFA反対デモ〟のような状態にまで発展している。
一部のファンはロドリゲスの成績にも触れ「5月と6月はブルペンの救世主だった」「ポストシーズンのメンバーから外れたことは仕方ないが、さすがに降格は行き過ぎ」と具体的な事例を示しつつ、強い調子で指摘している。
確かに「FIP」や「BABIP」など指標面では課題も残したとはいえ完全ウェーバーで獲得なしという、いわば〝市場評価ゼロ〟の事実はロドリゲスへの期待と現実のギャップをさらに際立たせた。
ロドリゲスは今後もブルージェイズ傘下でプレーする見込みだが、現況ではマイナーからの再出発を強いられることになる。40人枠復帰には圧倒的なアピールが必要となるのは、言うまでもない。ポンセ獲得、強打者補強、大型再編へと向かうブルージェイズの裏で静かに起きた〝ロドリゲス降格騒動〟。トロントの厳冬は、熱すぎる論争とともに到来を告げた。












