ドジャース・大谷翔平投手(31)の存在が、同僚で仲のいいテオスカー・ヘルナンデス外野手(33)の居場所を危うくしているのかもしれない。

 MLBネットワークの番組「MLBトゥナイト」は4日(日本時間5日)、今オフのトレード候補にT・ヘルナンデスが浮上したことについて検証。年間30本塁打を期待できる一方、守備では失策や記録に残らないミスも多く、以前から懸念材料とされてきた。番組内で「ドジャースは実際に動くか」と問われた元大リーグ投手でアナリストのアンソニー・レッカー氏は、「テオスカーは基本的にDH向きの選手だ。だが、ドジャースには大谷翔平がいる。翔平はDHで打つ必要があり、他のポジションには就けない。そこが問題なんだ」と指摘した。

 先発投手の一人である大谷が打者として打席に立つ時はDHで起用される。T・ヘルナンデスを守備から外そうにも大谷とポジションがバッティングしてしまい、レッカー氏は「ヘルナンデスを放出すれば、今オフFAの目玉であるカイル・タッカーを獲得するスペースが生まれる可能性もある」。ドジャースがトレードを検討するのも理解できるとした上で「だが、テオスカーを抜くとドジャース打線は極端に左打者に偏る」と、現実的な課題にも触れた。

 大谷やフリーマンといった左打者は左投手にも強いが、今季は右打者のベッツが苦戦する場面も多かった。そうした局面で、右の強打者でもあるT・ヘルナンデスは貴重な戦力だった。

 同氏は「最も必要とされる場面で力を発揮できる選手だ。24年シーズンはまさにそうだった。彼は30本塁打、100打点を挙げられるタイプで、打撃面ではエリートだ。三振率も25年は24年より下がっていた。むしろ出塁しようと意識しすぎたことが逆効果だったのかもしれない。大きなスイングに戻れば、本来の姿がまた見られるはずだ」と、ドジャース残留を希望する声に応えるような形で締めくくった。

 大谷が本塁打を放てばひまわりの種をまいて祝福するセレブレーションを生み出すなど、クラブハウスでも存在感を示してきたT・ヘルナンデス。守備面の課題と〝DH問題〟が編成上のジレンマを生んでいるのは確かだが、頼れる右の主砲としての価値は大きい。トレード話が浮上する中でも、残留を望む声は根強そうだ。