扇の要は誰が守るのか――。今季の巨人は岸田行倫捕手(29)がチームトップとなる87試合に出場し、打率2割9分3厘、8本塁打、39打点と打撃面で猛アピールに成功した。だが、来季のスタメンマスク争いは意外にも「ひと波乱」起こりそうだという。

 今季序盤はFAで加入した新戦力・甲斐の活躍もあり、岸田は2、3番手の立場に甘んじていた。それでも甲斐が打撃不振に陥ると、徐々に先発出場の機会を増やし、攻守で存在感を示すことに成功。盗塁阻止率はリーグ2位の4割1分9厘、打っては貧打が課題の打線で中軸を任されるなど「打てる捕手」の座を確立していった。

 来年3月のWBCでも侍ジャパン候補に入るなど、球界を代表する捕手へと成長した岸田は「せっかく練習していたのに、またゼロになっちゃうのが嫌なので」とオフも無休で練習中。来季も不動の正捕手として活躍に期待が高まる一方で、その座をかけた争いは再び激化するとの見方もある。

 チーム関係者の1人は、岸田が侍ジャパンのメンバーに選出されたと仮定すると「WBCの大会結果にもよるけど、岸田は大会終了後にすぐチームに復帰して即出場、というのは現実的に厳しいものがある。WBCでどれだけ試合に出場するかも不透明だし、帰国後は休養だけでなく、実戦感覚を取り戻す期間も必要となってくる」と推測。

 それだけに「岸田が不在の間は当然、ほかの捕手がスタメンマスクをかぶるわけで、そこで結果を残すことができれば、その選手の存在は無視できなくなる」と、開幕前後の期間で正捕手争いに動きが出ることを予測した。

 岸田不在の間は甲斐や小林、大城や山瀬らがその座を狙うこととなる。し烈な争いはどのような展開を迎えるか――。