ノア21日の仙台大会で、GHCヘビー級王者のYOSHIKI INAMURA(稲村愛輝=33)が清宮海斗(29)を下し、初防衛に成功した。

 試合は序盤から一進一退の激しい攻防となったが、清宮から首への集中攻撃を受けた稲村は徐々に苦しい展開となる。持ち前のパワーでペースをつかみにかかるが、首へのダイビングニーやスリーパーなどで悶絶させられた。

 そんな白熱の攻防のさ中、花道に姿を見せたのがOZAWAだ。その瞬間、コーナーにいた清宮は動揺を隠せず、一瞬動きが止まる。すると、この好機を逃さなかった稲村が反撃に転じた。ド迫力のドロップキックで吹っ飛ばしたかと思えば、ジャンピングニーをショルダースルーでぶん投げて逆転。最後は無双からDISCHARGEにつなぐフルコースで、3カウントを奪った。

 試合後、稲村は清宮を「やっぱりジーニアス(天才)でストロング(屈強)なレスラーです。アンド、ミスター清宮。すてきなスマイル(笑顔)をするようになりましたね」と褒めて健闘をたたえつつ、今後も方舟シップを引っ張ることを誓う。さらに「ネクストチャレンジャー・イズ・ミスター…」と次の挑戦者を指名しようとした。

 これに割って入ったのがOZAWAだ。マイクを持って「…イズ・ミスターOZAWA!!」と自ら叫ぶと「コングラチュレーション! 稲村さん。イヤー、今日も熱くてピュアでフェア&スクエア(正々堂々)な素敵な試合でした。そんな素敵な稲村さんに次の挑戦者に選んでいただきまして、本当にうれしいです!」と勝手に受諾する。

 意中の相手がほかにいた稲村が目を泳がせるのを無視してOZAWAは「このノアに入門して以来、一番身近な先輩だった稲村さんとは、素敵な思い出がたくさんあります。今の私があるのは、全て稲村さんのおかげと言っても過言ではありません」と〝氣づき〟を得た人特有のほほ笑みをたたえながら感謝を口にした。

 現在左足のケガで離脱中のOZAWAは「すぐにでもGHCヘビー級のベルトをかけて戦いたいのですが、残念ながら大ケガをしてしまっています。ですが、このケガ、ちょうど2026年1月1日に治ることが決定しました。日本武道館でのGHCヘビー級のベルトをかけて、フェア&スクエアな正々堂々としたノアらしい試合をしましょう」と、なんだかどこかで聞いたことがある言葉を口にした。

 これにはさすがに稲村も「ミスターOZAWA。ミーはユーを信じていいのかな?」と少し疑う。それでも「ミーがネクストチャレンジャーに指名したかったのはユーではなかったんだけど、そのミスターOZAWAの正直な心をミーはトラスト(信用)します」として挑戦表明を受諾した。

 するとOZAWAからは感謝のハグを前後からされる。そして軽やかに走って帰るOZAWAを見送った稲村は「後輩のファニー(愉快)でアクティブ(活動的)な姿を見るのはプレジャー(楽しみ)なことですね」と納得の様子を見せた。

 その後、コメントスペースでOZAWAは「稲村さんからの直接ご指名いただきましたOZAWAです」とあいさつ。続けて「同じ寮で住んだりとか、同じ釜の飯を食った…というか、ご飯をいただいた中なので。イギリスの遠征も一緒に行ったりね。先輩後輩の垣根を超えたマブダチだとだと思うくらい、よくしていただいた仲のいい関係なんです」と笑顔。

 その上で「お医者さまと話したところ、この大ケガした足の方も、1月1日にピッタリ治ることが決定しましたので、2026年1月1日を楽しみに待っていてください。ごきげんよう」。

 本当に彼を信じてもいいのだろうか――。