【赤ペン!】「来季は(二軍の)勝敗は二の次でやっていく。それよりも、一軍で活躍できる選手をどれだけ輩出できるか。僕の本来の役目はそこですから」
今オフ、DeNAから巨人に移籍した石井琢朗二軍監督(55)は力強く言い切った。来季は岡本和真のメジャー流出で戦力ダウンは必至。そうした中、1人でも多く、勝利に貢献できる選手を育てなければならない。
「それには、一軍の阿部監督、三軍の会田監督としっかり“タテの連携”を取ってやっていかないといけません」と、石井二軍監督はこう続ける。
「一軍が勝ってナンボ、一軍が優先なんで、一軍でどういう選手が必要とされているか、ファームからどういう選手を送り出さなければいけないのか。求められている選手像をきっちり明確にした中でやっていきます」
広島、ヤクルト、DeNAのコーチを歴任した時代は数々の優秀な選手を育成し、チームも優勝争いを展開。名伯楽とも優勝請負人とも呼ばれた石井二軍監督は“猛練習主義”のイメージが強い。
実際、広島の一軍打撃コーチだった2015年秋には、4位のチームを立て直すべく厳しい練習を断行。それが翌16年の25年ぶりリーグ優勝につながった。ともに指導に当たっていた河田外野守備走塁コーチ(現DeNAコーチ)が「琢朗は鬼ですよ、野球の鬼」と話していたほどである。
しかし、石井二軍監督は今、「ただやみくもに練習量を増やすことは考えていません」と強調する。
「一軍で勝つためにどういう野球をやらなければならないのか。そういう戦力として使えるだけの頭(思考、判断力)を、しっかりと選手に落とし込んでいかなければいけない。そういうスキルを習得させるにはある程度の練習量が必要なので、追い込む時は追い込む。その半面、選手が自分で考えるべきことは考えさせるんです。そういう意識付けをして、土台ができたら、自主性が生まれてくる。それが、一軍で戦力になる選手を育成するということだと、僕は思っていますから」
今は一、三軍両監督、ファームのコーチ陣と密にコミュニケーションを取り、いろいろな意見に耳を傾けている段階。グラウンドでも、時折選手たちに助言しながら、距離を置いて練習を見ている。
55歳で古巣DeNAから巨人へ転身したのは「これまでに積み上げた自分のスキルで勝負したかったから」と石井二軍監督。野球人、指導者としての新たな戦いはまだ始まったばかりだ。











