巨人のリチャード内野手(26)が、来季の飛躍に向けて確かな進化を遂げつつある。今季終盤、チーム関係者の間で話題になっていたのは、バットだけではなく「ペン」を握る姿だった。
5月12日、秋広、大江と2対1のトレードでソフトバンクから移籍。翌13日の広島戦(マツダ)で「7番・三塁」として即スタメン出場し、1号ソロを含むマルチ安打をたたき出すなど、すぐに存在感を示した。6月に一度登録を抹消されたが、8月には月間5本塁打と量産。最終的に77試合で打率2割1分1厘、49安打39打点をマークし、育成出身としては最多タイとなる11本塁打を記録した。
そんな移籍1年目となったリチャードの「知られざる陰の努力」について、チームスタッフはこう振り返る。「岡本(和真)が復帰した8月頃から、スコアラー室に巨人の球団手帳をもらいに行き、そこに配球や打撃の気づきを細かく書き込んでいました。監督からも〝気づいたことは全部メモに残せ〟と助言を受けていたようで、裏でスコアラーやコーチに質問しながら、気づいたことや言われたことなどをしっかり書き込んでノートを埋めていた」。ベンチの中でも、自身の打席後に静かにペンを走らせる姿が、何度も確認されていたという。
今オフ、主砲・岡本和真内野手(29)が球団側からポスティングシステムを利用する形でメジャー挑戦を容認された。リチャードは「(岡本さんの)代わりにはなれないですけど『絶対、俺が打つ!』という気持ちで動き出しています」と語っている。それでもチーム内では〝メモ魔〟と化してさまざまな教えを吸収し、新天地で大きな成長を遂げたロマン砲・リチャードに「ポスト岡本」の座を期待する声が増えつつあるのも事実だ。
ひたむきに記した一行一行が、次代のG主砲への階段を確実に上らせている。












