ノアの〝ニューキャプテン〟GHCヘビー級新王者のYoshiki Inamura(稲村愛輝=32)が、方舟シップを〝ハッピーな船〟にしていく覚悟を見せた。稲村は8日の後楽園大会で、KENTAを破り至宝を初奪取。次期挑戦者に同王座の最年少戴冠記録保持者である清宮海斗(29)を指名した。ミスター清宮との因縁、そしてノアからリムーブしたい〝バッドな風潮〟とは…。

 宮城・仙台サンプラザで行われる決戦(21日)を前に取材に応じた稲村は、出合い頭に大きな体で記者にハグ。「ミスター清宮はラビットで、ミーはタートルなんだよ」と寓話で口火を切った。

 稲村にとって清宮は道場時代の先輩にあたる存在だ。そのシゴキは相当なものだったようで「まさにジーニアス。できない人の感覚をアンダースタンドできないんだ」と〝差〟を見せつけられた過去を明かした。

 それでも一生懸命に努力を続けた稲村は「自分のアビリティーのリミットが見えた時に『ミーはじっくりやろう』と思ったんだ。彼を超える目標は常に持ちつつ、ハリー・アップはしなかったね」と笑顔。清宮との違いを強調した。

 しかし、米WWE・NXTで武者修行をしている間に、目標としていた清宮は同じユニットだったOZAWAの反逆にあう。今年1月の日本武道館大会では、GHCヘビー級王座から陥落。ファンの支持も獲得したニュースターに、今年の話題の中心をさらわれてしまった。

 キャプテンはこの状況に警鐘を鳴らす。「アナーキーで異分子な存在によって、ひたむきにプロレスリングを努力した選手がああやって追いやられる。ましてやニューイヤーのショーでは(清宮に)ブーイングがあったわけじゃないか。アイ・キャント・ウォッチ。あってはならないシチュエーションだったね」と首を横に振った。稲村が否定するのは〝真面目に努力した人間を認めない風潮〟だ。

「ミスターOZAWAがクールなのはわかる。でも、バッドなマインドをばらまくのは、これから先ノアとプロレス界を盛り上げるためには、ない方が良いとミーは思ったね」と断罪。だからこそ「ミーとミスター清宮のマッチを見た人は、ハッピーになってゴーホームしてほしいんだ」と力説していた。

 稲村はテンガロンハットを指先で回しながら「もし勝ったら、次の挑戦者も指名させてもらうよ。誰かはトップシークレットだけどね」と唇に人さし指を当ててウインクした。9日に埼玉で行われた前哨戦では先勝を飾ったが果たして…。