阪神はソフトバンクとの「SMBC 日本シリーズ2025」第3戦(28日、甲子園)に1―2で力負け。1勝2敗の黒星先行となり、2年ぶりとなる日本一奪還へ黄信号がともった。11残塁の拙攻に泣いた虎打線は、3戦合計わずか4得点と低調。5番・大山悠輔内野手(30)の打撃不振も響き分断されたままの攻撃陣は〝4人攻撃症候群〟から抜け出せずにいる――。
一走・森下の二盗で無死二塁と一打同点のチャンスを迎えた6回。ソフトバンクバッテリーがベンチからの指示で打席内の佐藤輝を申告敬遠で歩かせると、球場内には怒号とため息が充満した。
形の上では無死一、二塁と勝ち越しの走者を出したことになるが、次打者・大山は今年のポストシーズン6試合で打率1割にも届かない4分5厘(22打数1安打)と絶不調。鷹サイドからすれば極めて理にかなった判断だった。この日を含め、シリーズ3戦連続打点と孤軍奮闘中の佐藤輝を前に、無理に勝負を仕掛ける理由などどこにもない。
聖地の右翼席からはチームの精神的支柱でもある背番号3の復調を願う大声援が響き渡ったが、あっさりと2ストライクと追い込まれた大山は、4球目のカーブに手を出して浅い中飛。後続のヘルナンデス、坂本も凡退し、塁上の走者はクギ付けのまま動けなかった。
今シリーズで計4得点しか挙げられていない虎打線において、打点&得点に絡めたのは近本、中野、森下、佐藤輝の上位4選手のみ。大山だけでなく6番以降の打者も打棒が冷え込んでいるため、思うように打線がつながらなくなっている。
第2戦では先発デュプランティエの起用が誤算となり1―10の大敗。悪い流れを断ち切るためにも「才木vsモイネロ」の両軍の切り札投手がマッチアップする第3戦は、極めて重要な意味を持っていた。だが、肝心の打線はこの日も機能せず。藤川監督も「また明日ですね」のフレーズばかりを繰り返し、1分弱で取材を切り上げた。
試合後の大山は「流れを止めてしまっている。こうなってしまっているのも僕の責任。何とかしないといけないし、するしかない」と十字架を背負ったような表情で語り、クラブハウスへ引き揚げる道すがらで「クソッ!」。温厚な男にしては珍しく、大きな声を吐き出した。












