米国・WWEの〝キング・オブ・ストロングスタイル〟中邑真輔(45)が、日本大会(17、18日=両国国技館)を終え現在の心境を本紙に激白した。17日大会では新日本プロレス時代のライバルであり、来年1月4日東京ドーム大会での引退を控えている棚橋弘至(48)の決めゼリフを引用したマイクパフォーマンスも敢行。そこに込められた思い、そして自身の引退観とは――。

 スーパースターが集結した日本大会において、中邑は圧倒的な存在感を発揮。初日は勝利後に「日本、愛してま~す! イヤァオ!」と棚橋の代名詞を引用したマイクで話題を呼び、2日目は来年中の引退を表明したAJスタイルズのメッセージを日本語で代読するなど粋な演出を施した。本紙の取材に「初日は初日で自分のやるべきことがやれて、言うべきことが言えて。2日目は友人として、ライバルとして、AJの特別な思いのサポートをできてよかったなとは思いますね。(AJは)今日明日で引退するわけではないけど」と振り返った。

 終生のライバルと呼ばれた棚橋の引退に際し、中邑とリング上で再会することを願うファンの声は大きい。「愛してま~す!」の真意を問うと「日本が大好きですよって話ですよ? ハハハ。そんな野暮な話をするわけがなかろうが、中邑真輔が」と笑みを浮かべつつ「まあできる限りのことはしてるつもりですが、一寸先はハプニングです」と師匠・アントニオ猪木の言葉で〝謎かけ〟。「まあ棚橋さんもわんぱくなフォルムになっちゃって…」と煙幕を張った。

 棚橋、AJと同じ時代を生きたライバルたちがリングを降りる決断を下し、中邑も自身の引退について考えるようになったという。「幸いケガもほとんどないので今すぐにっていうわけではないけれども、永遠にっていうものもないので。この先10年って言われたらやっぱり疑問符付くし、5年かって言われたらそうかもしれないし。明日のことは分からないので、今やれることをやるしかないとは思いますね」

 もっとも中邑には果たすべき使命が残っている。「それを信じてやってますから。それこそワールドヘビーウエートチャンピオン(世界ヘビー級王座)。それさえ取れればとは思ってます。日本人がこの米国という舞台で、特に男子が突き破れてないものというと、そこになるのかなと」と、悲願の最高峰王座を目標に設定。「証しなのか分からないですけど、俺ができなかったらどうなっちゃうんだろうって思ってしまうところもあるし。何か次の世代の日本の、アジアの人間たちへの道筋というか、希望を残せたらいいよねとは思います」とパイオニアとしての矜持をのぞかせた。

 今年6月からは登場していなかったが、10日のスマックダウン(オーストラリア)でウェイワード・サムライから素顔に戻って復帰した。「やっと呼吸ができてる感じがしますね」。中邑が切り開き続ける道に、果たしてどんなドラマが待ち受けているのか、目が離せない。