来年中の引退を表明したWWEの〝フェノメナール〟AJスタイルズ(48)が、ベルト奪取に成功した。

 日本大会を前に、2026年中の引退を明言。キャリア最後の来日試合となった18日の「WWEスーパーショージャパン」(両国)では、メイン終了後のリングで、中邑真輔の〝演出〟で日本のユニバース(ファン)に「俺の心の一部はいつまでもここに残る。日本に、そしてあなたたち一人ひとりの心の中に」と、感謝のメッセージを送った。

 日本大会帰りのAJには、20日(日本時間21日)のロウ(カリフォルニア州サクラメント)でいきなりビッグチャンスが待っていた。ドラゴン・リーと組み「ザ・ジャッジメント・デイ」のフィン・ベイラー&JDマクダナが保持する世界タッグ王座に挑戦。

 新日本プロレスでは「バレットクラブ」の新旧リーダーだったAJとベイラーは、WWEマットで何度も激戦を繰り広げてきたが、空中技を得意とするリーとJDも加わってハイレベルな大熱闘に。勝負どころでAJが新日本マット仕込みの牛殺しでJDを叩きつけると、ベイラーには必殺のフェノメナール・フォアアームをぶち込んだ。完全に決まったが、王者組はJDがカットに入り、3カウントを許さない。

 AJはさらにJDをペレキックで攻めるも、JDも鮮やかなスパニッシュフライを披露。王者組は一気にたたみかけ、JDのムーンサルトプレスからベイラーのクー・デ・グラ(ダイビングフットスタンプ)をくらわせた。AJの大ピンチに、リーがダイビングヘッドバットを放って、カウント2で決死の救出。リーは場外に落としたJDに、猛スピードのトぺ・スイシーダで突進して吹っ飛ばした。

 リング内ではベイラーがAJを抱え上げ、おきて破りのスタイルズクラッシュの体勢に入るが、AJはこれを決めさせず、体勢を入れ替えて本家本元のスタイルズクラッシュだ。現地実況では「将来の殿堂入り選手!」と絶賛された戦いを見せた48歳のレジェンドが、ベイラーから3カウントとベルトを奪った。

フィン・ベイラー(下)をスタイルズクラッシュで叩きつけたAJ(©AbemaTV, Inc.)
フィン・ベイラー(下)をスタイルズクラッシュで叩きつけたAJ(©AbemaTV, Inc.)

 新世界タッグ王者となったAJはリーと抱き合い歓喜の表情。世界タッグ王座の前身ロウタッグ王座(パートナーはオモス)を巻いて以来、実に4年ぶりの戴冠。リーにとっては23年のWWE参戦から、うれしい初のメインタイトルとなった。

 バックステージではリーが「タッグチームには名前が必要だね」と提案。AJは「ドラゴン・スタイルズか?」というと、リーは「フェノメナール・ドラゴンズ? AJリーは?」と、なぜかCMパンク夫人の名前を挙げた。これにはАJも「いや、ダメだな。それ名乗ってる人、他にいるじゃん」とあっさり突っぱねていた。

 48歳のレジェンドと元IWGPジュニア王者のルチャ戦士がどこまでベルトを保持できるか、注目だ。

 この日のロウは「ABEMA」にて放送された。