リーグ王者のソフトバンクが20日に行われた「2025パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第6戦(みずほペイペイ)でパ2位・日本ハムを2―1で退け、アドバンテージ1勝を含む通算4勝3敗で日本シリーズ進出を決めた。リーグ連覇からの日本一に向けて最大の難関を突破し、セ王者・阪神との最終決戦でNPB最強を証明する。一方で永続的な常勝軍団を目指して今季から組織改革を断行する球団側が、23日のドラフト会議で日本球界に一石を投じることも判明した。
3連敗で逆王手をかけられていた鷹が、崖っぷちで意地を見せた。シリーズMVPを獲得したモイネロが7回1失点の好投でチームをけん引。第5戦まで無安打と打撃不振に苦しんでいたパ首位打者の牧原大がマルチ安打と息を吹き返すなど、阪神との日本シリーズに向けて弾みをつけた。
最強のライバルを倒し、パ王者の貫禄を見せたホークス。昨季はレギュラーシーズン91勝を挙げ、今季も87勝で勝率は12球団トップだった。「王イズム」のもと常勝の道を突き進む球団はかねて先進的な取り組みで球界をリード。トライ&エラーの精神でチャレンジを続けてきた。
そんな鷹が今秋、またしても球界に一石を投じる。小久保裕紀監督(54)が23日に開催されるドラフト会議に参加しないことがこの日、分かった。即戦力を含めた新人選手獲得の場であるドラフト会議に、在任中の現場最高指揮者が同席しないのは球界でも極めて異例のことだ。
組織改革を進める球団は、かねてフロント主導型の「メジャー流」を積極的に導入してチーム強化を図ってきた。今季から城島健司CBO(49)がフロント部門の実質トップに就任。新外国人選手の獲得やトレード、ドラフトといった編成業務すべてを統括する立場についたことが転換点で、球団が温めてきた構想の一つだった。
ドラフト指名選手の選択については、元来「フロント完全主導型」を貫いてきた。2011年に球界初の三軍制を敷き、23年には四軍制を始動させた。近年は育成選手を含めて毎年120人超の選手を抱えるチームに拡大。城島CBOが率いるフロントが一~四軍まであるチーム全般を取り仕切っている。
在籍選手の年齢構成や成長速度を把握し、円滑な世代交代をデザインするフロント部門がドラフト戦略を100%主導する形を小久保監督も就任時から理解。すでに定着していた「フロントと現場のすみ分け」が、今秋のドラフト会議で本格的に表面化する形だ。
小久保監督に代わり、指名選手が重複した場合のくじ引き役は城島CBOが務める見込み。ドラフト会議に出席しない指揮官は福岡に残り、チームとともに日本シリーズの戦いに備えることになる。球団首脳は「ホークスは毎年、日本シリーズを戦う球団という自負がある。日本シリーズ直前に、監督が現場に集中できるようにという考えも当然ある」と説明する。
超異例とも言える在任監督不在のドラフトで、鷹が球界に新風を吹き込む。














