米WWE・NXTから1年ぶりにノアにカムバックしたYOSHIKI INAMURA(稲村愛輝=32)が、至宝取りへ意気込んだ。11月8日の東京・後楽園ホール大会でGHCヘビー級王者のKENTA(44)に挑戦。米国で得た進化を武器に初戴冠へ突き進む。

 昨年11月から米WWE・NXTへ武者修行に出ていた稲村は、11日の両国大会でKENTAvsマサ北宮のGHC戦を観戦。その試合後、KENTAに挑戦を表明した。

 稲村はカムバックの理由を「アメリカでのエクスペリエンス(経験)を生かし、ピュアでストロングでフェア&スクエア(正々堂々)とした戦いを見せるのは今だと思ったからです」と説明する。自身不在の間にOZAWAの台頭など地殻変動があったため「ノアのスタイルがチェンジして、僕が目指していたピュアでストロングな戦いがなくなっているように感じました」と古巣を危惧しての選択だった。

 NXTでは成長の手応えも感じている。「イングリッシュ(英語)能力もインプルーブ(進歩)したんですけど、一番はやっぱりリミッターを解除できたことですね」と拳を握る。実は稲村にはデビュー当初から性格的な〝課題〟があった。それは「優しさ」だ。通常なら長所だがリング上では短所にもなる。NXTでもコーチ陣にすぐ見破られ渡米してすぐに「トゥーカインド(優しすぎる)」と叱責された。

 稲村を変えたのが、新日本プロレスのデビッド・フィンレーの父で、WWEコーチのデイブ氏のアドバイスだ。「練習で『ドンビー・ア・ジェントルマン。リング上で紳士になるな』って言われてハッとしたんです」。日本では飛び抜けて体が大きいが、NXTでは通常サイズ。「オリンピアンもいっぱいいるし、アメフト出身で僕よりデカいレスラーもいる。そういう選手に何をやっても壊れない。その中でトレーニングして戦って、リミットを超えることができたと思います」と〝優しさ〟を振り払うことに成功した。

 王座戦へ「ミスターKENTAはリング上で一番、ジェントルマンじゃない人ですから。そしてストロングな王者。僕のフィジカルとドンビー・ア・ジェントルマンの精神でクラッシュ(粉砕)しますよ」と豪語だ。16日の後楽園大会でもKENTAと激しくやりあった稲村は、このまま突っ走ることができるか。