ソフトバンクの牧原大成内野手(32)が3日のオリックス戦(みずほペイペイ)で、プロ15年目にして初めて規定打席に到達した。育成出身選手として初の「首位打者」獲得が確実。2010年ドラフト育成5位入団の苦労人が勲章をほぼ手中に収めた。
牧原大はこの日「3番・二塁」で出場し、3打数2安打で打率を3割4厘に押し上げた。3打席に立った時点でシーズン規定打席クリアとなるため、6回に代打を送られて途中交代。パ・リーグでは唯一、打率3割超えでシーズンをフィニッシュする可能性も高まった。
試合後、牧原大は「とりあえず3割を切らなくてよかった。それが一番ホッとしてます。2割台の首位打者…それはそれで記憶に残るかもしれないけど、やっぱり3割いってというところはすごく意識していました」としみじみと語り、胸の内を明かした。
投高打低の昨今、ましてやリーグで牧原大の他に一人もいない「3割打者」の価値は計り知れない。プレッシャーから解放された苦労人の口から漏れた本音が印象的だった。
普段は口数の少ない32歳は、こんな思いも打ち明けた。「なにせ千賀、拓也に追いつけたのはデカい。拓也でも打撃タイトルは獲ったことがないと思うんで。これからは胸張って同期でも一緒にやってきたと言えるのかなって思います。やっぱり目立つのは2人だったんで…。これでやっと仲間入りできたのかなって思います」。
10年ドラフトで育成4位が千賀滉大投手(32=メッツ)、同6位が甲斐拓也捕手(32=巨人)だった。牧原大にしか分からない劣等感――。ド根性ではい上がってきた男らしく、紆余曲折を経て輝かしい勲章を手にした。













