日本ハムがシーズン最終盤を迎える中、「守護神不在」の窮地に立たされている。

 チームを指揮する新庄剛志監督(53)は今年6月中旬から柳川大晟投手(22)を抑え役に抜擢。高卒プロ4年目右腕は指揮官の期待に応えるようにここまで37試合に登板して2勝1敗11セーブ、防御率1・02で抑えの重責を存分に果たしてきた。

 だが、11日に腰の張りを訴えてベンチ外となり、翌12日に一軍登録を抹消された。球団幹部は柳川の状態について「それほど心配するような感じではない」と軽傷を強調したが、今回の抹消で少なくとも9月下旬までは登板できない見込みだ。

 となれば、ソフトバンクとシ烈なリーグ優勝争いを続ける日本ハムは、早急に柳川の代役を立てたいところ。だが、この選択が難しい。現チームの救援陣は脆弱な上、守護神を任せたい投手にはそれぞれ「課題」が残るからだ。

 代役守護神の筆頭に挙げられるのは昨季までチームの守護神だった田中正義投手(31)だが、同投手は現在、主に勝ちゲームの7、8回を中心に登板するセットアッパー役を担う。昨季まで2年連続20セーブ以上を挙げた実績があるとはいえ、重圧のかかる抑え役は負担を強いられる。新庄監督も「田中君は(重圧のかかる)9回より8回の方が合う」とその適性を語るだけに、再転向への判断は難しいところ。

 田中以外の抑え候補では最速160キロ超の直球を誇る斎藤友貴哉投手(30)や13日試合前まで21試合連続無失点を続けていた上原健太投手(31)の抜擢も考えられる。だが、斎藤は制球に不安が残り、上原は今季中盤に先発から中継ぎに転向したばかり。適性が試されるところだろう。

 こうしたチーム状況から球団内では、まもなく一軍復帰できそうな台湾人助っ人・古林睿煬投手(25)を起用する案も浮上しているという。ただ、こちらも左脇腹痛からの故障明けとあって無理はさせられない。

 新庄監督はここまで守護神不在の際には〝日替わり〟で抑えを抜擢。今回も「こればっかしは、わからない。相手の打線によっても変わるだろうし」と、相性などを考慮しながら状態の良い選手を積極起用していく構えを見せる。

 だが、13日の西武戦(エスコン)では2点リードの7回から田中、斎藤が無失点ながら、9回にマウンドに上がった上原が西武打線につかまり2失点。その後、延長の末チームはサヨナラ勝ちをもぎ取ったが、守護神不在という弱点を早くも露呈してしまった。指揮官が難しい舵取りを強いられていることは間違いない。

 チームの命運を左右しかねないこの日本ハムの「守護神問題」。果たしてどうなるのか。逆転Vを実現するためにも早期解決を祈るばかりか。