喝だ! 今季のセ・リーグの優勝争いは阪神の圧勝で幕を閉じた。今後はクライマックスシリーズ(CS)出場権を巡るAクラス争いが熱を帯びるが、優勝が決定した7日時点で2位・巨人とは実に17ゲーム差。しかも阪神を除く5球団は全て借金生活とあって、本紙専属評論家の伊原春樹氏は「情けない」と一刀両断。将来的なCSのあり方についても借金チームの〝出場権剥奪〟など独自の制度改革を提言した。

【新鬼の手帳・伊原春樹】まずは阪神はチームとして言うことなし。投手陣はもともと良かった上に新しい力も出てきた。加えて攻撃陣では佐藤輝がいよいよ〝本物〟になってきた。3、4年前から30発打てればチームがもっと強くなると思っていたが、今季は何でも振り回すような空振りも減った。普通にジャストミートすれば十分スタンドまで運べる。

 その佐藤輝を中心に3番の森下、チャンスに強い5番の大山。1番から5番までまさに盤石な打線ができた。投手出身の藤川監督も1年目で苦労も多かったと思うが、いい選手、スタッフにも恵まれて喜びもひとしおだろう。心から祝福したい。

 一方、他の5球団には「喝」を入れたい。「喝」ですよ。情けない。2位の巨人ですら17ゲーム差をつけられて借金1。DeNA、中日、広島、ヤクルトも軒並み借金生活のありさまだ。もちろん、最終成績はシーズンが終わるまで分からない。勝ち越しに転じているかもしれないが、このような状態のまま2位と3位のチームはCSに出場するべきなのだろうか。

 私と同じようにプロ野球でお世話になった人間からすると、CSそのものに反対している者もいる。だが、各球団にとっては収益を生むシステムである。消化試合を減らすこともできる。CSがなければ、阪神が優勝を決めた時点で全てが消化試合となっている。そうなれば、いったい何人のファンが球場に足を運ぶのか。営業面も考えれば、私はCSをやることに反対はしない。しかし、条件を変えていく必要があると強く思う。

 まず言えることは、借金チームにCSに出場する資格はない。権利なんかないですよ。ペナントレースはリーグ優勝するために143試合を戦う。そのために現場は毎日毎日努力を重ねている。仮に今年の阪神が日本シリーズにも出られなかったら誰も納得しない。何のために1年間やってきたのかとなってしまう。それで別のセ・リーグのチームが日本一になんかなったらおこがましい限りですよ。

 そして借金がないことが前提になるが、今年のように独走するチームが出た場合にハンディを変えていくことも一手だろう。現状は優勝チームに無条件で1勝のアドバンテージが与えられるが、5ゲーム差で1つ増やすことを考えてもいい。

 反対に1位から6位まで5ゲーム差くらいの混戦であれば、6チームで一発勝負のトーナメントをやっても面白い。当然、1位のチームはシードで有利な形にしなくてはいけない。

 昨年はDeNAがリーグ3位から日本シリーズも制した。今年は阪神がぶっちぎりの優勝。そろそろ誰もが納得できるような形に考えるべき時が来ている。

(本紙専属評論家)