無期限欠場中の高木三四郎(55)が、選手として復活する。自ら率いるDDTの後楽園大会でリングに上がり、11月3日の東京・両国国技館大会で期待のルーキー・葛西陽向(21)を相手に復帰戦を行うことを発表した。その後、取材に応じた高木は、欠場の理由が狭心症を患ったためだったと告白。復帰戦の相手に〝デスマッチのカリスマ〟葛西純の息子を指名した理由も熱弁した。

 DDTは恒例の夏のビッグマッチ「WRESTLE PETERPAN」を今年、2日にわたり開催。8月30日はひがしんアリーナ、31日は後楽園ホールで大会を行った。

 コロナ禍の2020年以来の2デイズによる開催は会場確保の都合が原因だったが、高木は「DDTの幅の広さをベストな形でお伝えできた。選手は大変だけど、お客さんの多幸感は2倍になるのかなと」と得るものが大きいとする。その上で「今回成功して一つの形が見えてきた。いずれは大きいところで2日間やってもいいかもしれない。(WWEの)レッスルマニアも今は2デイズなので」と見据えた。

 その興行でサプライズの一つとなったのが、自身の選手復帰だ。昨年7月から体調不良で無期限欠場に入っていたが、11月の復帰を発表した。欠場に入った理由として「初めて言いますけど、実は狭心症って診断されて(医師から)『プロレスなんてもってのほか。ハードなトレーニングもするな』と言われたんです」と明かした。

 不幸中の幸いだったのが早期に発見されたことだった。ドクターストップはかかったものの「ちゃんと治療を続ければ症状が出ることはない」と復帰への希望もあった。早期発見につながったのが、20年に手術した心房細動に似た症状を感じたことだった。

「(手術した)当時、動悸とかいろいろと大変だったんです。それと似た症状が2年ぐらい前にまた出た。それで検査したら全く違う、狭心症の初期症状だったんです」。当時は「ちゃんと治ってからじゃないと言えない」という思いから病名の公表を控えた。だが、今年に入ってさまざまな数値も良くなり、検査を経てドクターからのゴーサインを受けて復帰を決断。新人の陽向と一騎打ちすることを決めた。

 復帰の相手として陽向に白羽の矢を立てたのはもちろん、期待の表れだ。高木は「彼は人の感情に訴えかける何かを持ってるんです。やっぱりそういう血筋なんですかね」と評価。それでも、ただ胸を貸すつもりはなく「殴られたら100倍にして返します」と早くも闘志をみなぎらせた。

 いよいよリングに戻る〝元大社長〟が、DDTのリングをさらににぎやかにしてくれそうだ。