セ4位の広島は27日の巨人戦(マツダ)で3―2で振り切り、CS圏内の3位・DeNAに1ゲーム差と迫った。先発した大瀬良大地投手(34)は豪雨のため試合開始が1時間遅れた湿度たっぷりのマウンドで、6回4安打2失点(自責1)の好投を見せて6勝目。10試合連続の屋外球場で登板してきたベテラン右腕には、実は酷暑を乗り切る〝裸の儀式〟があった。

 雨上がり後のプレーボールとあって球場内は湿度80%を超え、大瀬良はまるでサウナのような状況下でリードを守って6回まで投げ切った。その後はリリーフ陣が無失点リレーを決め、右腕はお立ち台で「ファンの皆さんが雨の中で(開始を)待ってくれていたので、何とかいい試合をしたいと」と満面の笑みを見せた。

 その大瀬良は自他ともに認めるチーム屈指の「汗っかき」。特に今夏は暑さとの戦いの連続で、6月11日以降に登板した試合はすべて屋外球場…。本拠地のマツダはもちろん横浜、甲子園と入念な対策を施して登板していた。

 中でも注意を払わなければならないのが、登板中に汗が乾き、体が冷えてしまうこと。そのため、試合中の小まめな着替えが不可欠だという。日によっては1イニングを投げただけで全身が汗でビッショリになることもある。

 球団からは登板日にユニホームの上下を2セット用意されているが、希代の汗っかきには到底足りない。そこで大瀬良は自費で追加の3セットを購入したほか、イニングごとにアンダーシャツを替えることを想定して常に10枚程度を用意しているという。

 さらに、グラウンド整備などでインターバルを長く取れる5回終了時はベンチ裏のロッカーに直行する。

「アンダーシャツも、ズボンもビシャビシャなので。(ユニホームの)上も下も。5回で全部ひと通り」(大瀬良)。ユニホームどころか、その下にはく「スパッツも」脱ぐ徹底ぶりだ。つまり、全身汗だくで不快感の温床となっている衣服をすべて脱ぎ捨て、一時的に生まれたままの状態に戻り、自らを〝リセット〟するというわけだ。

 この日の試合中、気温は30度を下回ったが「湿気はやっぱりあって、汗はいつもと同じぐらい。いつもの試合より汗で体重が落ちていたんですけど、そこはうまく対応できました」と入念な対策が実っての6勝目。鯉のベテランは自らの〝冷却ルーティン〟を実践し続け、今夏4度目の白星にこぎつけた。