目先の1勝では、手放しで喜べないかもしれない。ロッテは21日の楽天戦(ZOZOマリン)に12―10で2連勝を飾った。2試合連続で「4番・DH」で起用された山口航輝外野手(25)が4回に7号3ランを放ち、20日の試合から4打席連続本塁打。史上15人目でパ・リーグ記録に並ぶなど打棒を爆発させ、8カードぶりとなるチームの勝ち越しに大きく貢献した。

 試合後、パ・タイ記録の金字塔を打ち立てた山口は「奇跡です」と白い歯をのぞかせた。前半戦は二軍調整が続いていたものの、8月5日に一軍に昇格してから3試合で計5本塁打と固め打ち。これには、吉井理人監督(60)も「やっと戻ってきてくれたかという感じ。素晴らしかった」と目を細め、素直に喜んだ。

 しかしながら舞台裏は「火の車」だ。この日の勝利によって、パ最下位にあえぐチームは両リーグ「最遅」で40勝に到達。借金は両リーグ最多の「24」で、勝率も3割8分5厘とドロ沼にハマり込んだ状況であることに何ら変わりはない。しかも、この勝率をシーズン換算すると53勝87敗(勝率3割7分9厘)ペースとなる。仮にこの数字が現実化すれば、球団記録としては1983年の球団ワースト勝率(3割6分1厘=130試合で43勝76敗11分け)に次ぐ不名誉記録となってしまう。

 それどころか、さらに悲観的な数字も今のロッテには突き付けられている。球団ワースト勝率を上回るためには、残り36試合で11勝以上(引き分けは考慮せず)が必要となっているからだ。

 球団ワーストのシーズン91敗を昨季記録した5位・西武とは7・5ゲーム差。現状を見る限り、最下位脱出は至難の業と言える。球団の歴史を振り返ると勝率3割台はこれまでに5度あり、近年では伊東勤監督の最終年となった2017年の勝率3割8分3厘(143試合で54勝87敗2分け)が記憶に新しい。イバラのシーズン最終盤を乗り越えて何とか16勝以上を確保し、勝率4割台でシーズンをフィニッシュしたいところだ。