新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」8日横浜大会のBブロック公式戦で、海野翔太(28)がKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介=30)から5勝目を挙げた。ブロック突破に大きく前進した海野は、悲願のG1制覇へ不退転の決意を表明。公式戦でIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.から挙げた金星を〝保険〟にはせず、同王座再挑戦のために自ら優勝を義務付けた。
開幕前の公開記者会見からイデオロギーをぶつけ合った両者の激突は、一進一退の攻防が続いた。Second Chapter(変型フィッシャーマンズバスター)を人でなしドライバー、垂直落下式ブレーンバスターで切り返された海野だったが3カウントは許さない。最後は竹下の必殺技レイジングファイヤーをSecond Chapterで切り返し激闘を制した。
DDT、AEWとの3団体所属選手として世界のひのき舞台で戦う竹下の実力は認めながらも、地方巡業でプロレスの魅力を全国に届けている新日本プロレスの生え抜きとしてのプライドだけは譲れなかった。戦前は「スケールが小さい」と口撃されたが海野は「言い分はどちらも正しいと思うんです。3団体所属はリスペクトしてますけど、僕が培ってきた新日本プロレスの思いや気持ちとは真逆というか。負けることがあれば新日本のファンにも先輩にも申し訳ないと思ってリングに立ちました」と振り返る。
これで海野はグレート―O―カーンとの最終公式戦(13日、浜松)に勝てばブロック突破が決まる。もちろんこの日の勝利を含めて、すべては優勝への通過点だ。海野は「有明の決勝(17日)のリングに立つためにG1に臨んでいるので。公式戦(7月23日、長岡)でザックに勝ってますけど、だから俺に挑戦権ありますじゃなくて。しっかりG1を優勝して、舞台を整えた上でザックの前に立ちたいなと。その立つ舞台が東京ドームのメインであればなおいいなと思います」と、G1覇者として来年1月4日東京ドーム大会でIWGP世界王座に挑戦する青写真を明かした。
今年の1・4ドームのメインでIWGP世界王者ザックに敗れた海野は、挑戦決定時から大ブーイングにさらされていた。昨年のG1公式戦でザックに勝った実績ではファンの納得を得られず、結果も残せなかったことで人生最大の屈辱を味わった。だからこそ「仮に優勝できなければザックへの挑戦は口にしません。今年受けた悔しい思いを、ザックに来年の1・4で返せるように。今度はすべてを揃えて、また東京ドームのメインの舞台に戻って来れるように戦っていきたいですし。今の王者がザックだからこそ、そう思いますね」と、あえて金星の実績を捨て退路を断つ覚悟を明かした。
どん底から這い上がった海野の〝第2章〟は始まったばかり。G1の頂だけを見据えて突き進む。












