ようやく止めた。31日、広島は阪神戦(甲子園)に6―3で勝利し、5試合目でリーグ再開後初勝利を飾り、連敗を「7」で止めた。

 低調を極めた打線が7月ラストで踏ん張った。初回から1番・秋山翔吾外野手(37)から8番まで「左→右」打者とジグザグで並べた打順が機能し、試合前まで今季3戦3敗の阪神・伊原に対し、初回から3得点。5回まで3本の適時打を含む8安打6得点と常に先手を奪い、5回3失点の先発・森翔平投手(27)の後を受けた救援陣4投手が無失点リレーで締めた。

 16日のDeNA戦以来、久々となる勝利に新井貴浩監督(48)も「これを機にどんどん(チーム状態を)上げていきたい」と安堵(あんど)の表情だ。

 とはいえ、チームとして受けたダメージは、小さくはない。貯金2の2位でスタートした7月は、23試合でわずか47得点と得点力不足が大きく影を落とし、月間4勝16敗3分けと大失速。借金10の5位まで順位を落としたのが、現実でもある。就任3年目での初Vは7月で事実上〝降参〟の白旗を上げざるを得ないほどの急失速となった。

 CS圏内の3位・DeNAとは3ゲーム差と数字上の可能性はまだ十分とはいえ、来る8月以降は戦い方も、目の前の一戦の勝算を高めることに主眼を置いたものから、将来の若手育成へと、タクトの方向性も軌道修正を余儀なくされそうだ。

 8月2週目からはDeNA→中日→阪神と当初は覇権争いに食い下がるため、勝ち越しが絶対条件だった9連戦が予定されている。実はここを皮切りに森下暢仁投手(27)、床田寛樹投手(30)の左右の先発ローテーションの2本柱を「中5日」でフル回転させる構想を温めていたが、今月末までに先発ローテーションも、2位にいた7月上旬の頃の計画からいったん、さし戻され〝白紙〟に。順位を意識した一戦必勝の戦いよりも、多くの人材に登板機会を与える将来性重視起用に方針転換する可能性もありそうだ。

 4位に沈んだ昨年の最終戦後、新井監督は「痛みを伴う」とチームの世代交代の必要性を口にした。残り50試合。この傾向にますます拍車がかかることになりそうだ。