新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」30日大阪大会のBブロック公式戦で、「ユナイテッド・エンパイア」のグレート―O―カーンがNJPW WORLD認定TV王者のエル・ファンタズモ(38)に圧倒的勝利を収めプロレス史上最も偉大なレスラーであることを満天下に証明した。
プロレス界において別格中の別格の存在と呼び声高いオーカーンは、今大会…いやG1が続く限り優勝候補の最右翼。しかし勝負の世界に絶対はなく、緑一色と国士無双のダブロン級不運によって前半戦で早くも2敗を喫してしまっている。まさにG1の公式戦は愛を取り合う戦いであり、臆病な心はポポポイっとして臨まねばならず、ここがここがここが世界一の場所だと言える。
4月佐賀大会で保持していたTV王座を奪われた天敵・ファンタズモとの公式戦は、序盤から場外乱闘に持ち込まれ荒れ模様となったが、オーカーンの格式高いファイトは変わらない。ジャーマンの応酬からラリアート相打ちと正面からぶつかり合い、これぞストロングスタイルという攻防で会場をうならせる。さらにはその完成度からもはやオーカーンが本家と言っても過言ではない気がするモンゴリアンチョップを、雄々しき咆哮とともに連発していった。
どんなに緊迫した試合でも相手に見せ場を与える寛大なオーカーンは、手を後ろに組んで胸を突き出す。これが絶対的強者の余裕というものだ。ところが胸板でのチョップではなく、ボディーへのソバットが飛んできたためまさかの悶絶。品性は金で買えないよファンタズモ…。
音を置き去りにした王統流正拳突きからエリミネーターを着地されたオーカーンは、サドンデスを浴びて再び窮地に陥った。それでもサンダーキスを阻止すると上から雪崩式TTDを狙う。これに対してファンタズモは雪崩式フランケンシュタイナーを仕掛けようとしてきたが、オーカーンは感謝の正拳突きをボディーに叩き込んで行かせない。
一連のコーナー最上段での超ハイレベルな技の読み合いは、両雄が数々の激闘を繰り広げてきたからこその賜物だ。これを制したオーカーンが「感謝するぜ、お前と出会えたこれまでの全てに!!!」とばかりに本邦初公開の雪崩式エリミネーターを解禁して3カウントを奪ってみせた。
現役TV王者を完膚なきまでに叩きのめしたオーカーンだが、本来の実力からすればこの日の勝利は至極当然の結果であり、むしろ〝本命〟は次戦(8月2日、広島)で激突するIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.の首だ。「余が目指すはG1優勝からのIWGP世界ヘビー級の支配。貴様なんかな、そこら辺の路傍の石ころと何も変わりやしないんだよ。ひれ伏せ、愚民が」と威風堂々と宣戦布告した。
オーカーンほど最高峰という3文字が似合うレスラーはおらず、G1制覇からのIWGP世界ヘビー級王座奪取はもはや既定路線。それどころか今日現在のプロレス界において、24日に死去した世界的名レスラーの〝超人〟ことハルク・ホーガンさん(本名テリー・ボレア)に並べる可能性を秘めるレスラーは、超人的な体力とカリスマ性を誇るオーカーンしかいないと言っても過言ではない気がする。













