ソフトバンクは13日の楽天戦(楽天モバイル)に5―3で勝利し、連敗を「3」でストップ。先発した前田悠伍投手(19)がプロ2度目となる一軍登板で6回4安打無失点の好投を披露し、待望のプロ初勝利を挙げた。
重苦しい雰囲気を吹き飛ばした。チームは試合前まで3戦連続で零封負け。悪い流れで前田悠に今季初先発のバトンが渡り、チーム内からは同情的な声も寄せられた。
しかし、左腕は直球を主体に封じ込め、6回には味方が三重殺も完成させた。試合後、小久保監督は「立派ですよ。連敗してあんなチーム状況の中で今季初先発。ファームでやってきたことをそのまま一軍のマウンドでもやっていた」と絶賛した。
首脳陣から投手としてのセンスを評価される2023年のドラ1左腕。スケールが大きい投手になるため小手先の技術ではなく、真っすぐの質の向上など根幹となるスケールアップに取り組んできた。自ら解剖学の本に手を伸ばすなどの努力もあって、球速も安定。倉野投手コーチも「ようやくプロの先発らしくなった」と成長に目を細めた。
そんな前田悠は今の己の武器をどう捉えているのか。本人に聞くと「より堂々とできるようになった」と答えた。
「プロに入ってすぐはもちろん(年齢が)上の人ばかり。『打たれるかな』という気持ちもあったんですけど、今は打ち取るというか『打てるもんなら打ってみろ』くらいの気持ちで投げられている」
二軍では37回2/3連続無失点を記録するなど圧倒。2年目にして投手としての闘争本能がプロの舞台でも身につき、〝ケンカ投法〟を繰り出せるまでになったわけだ。
自分でも「ずっと負けず嫌い」と語るほどの負けん気の強さもある。マウンドで表情を変えない冷静さも武器だが、ピンチを背負っても「相手の応援も大きくなってきた中で、めちゃくちゃ楽しめた」と、マウンド上でニヤリと笑みを浮かべる精神力も魅力的だ。
特別育成プログラムを組まれて着実にステップアップを果たしてきた金の卵が、プロとして大きな一歩を踏み出した。











