新たなスター誕生なるか――。宮城・仙台市の屋内スポーツ施設「ゼビオアリーナ仙台」が5日にリニューアルオープン。フィギュアスケート男子で2014年ソチ&18年平昌五輪金メダルの羽生結弦(30)、同女子で06年トリノ五輪金メダルの荒川静香さん(43)が育った街に、2か所目となる通年型スケートリンクが完成した。杜の都で競技に励む後輩たちの練習環境が大幅に改善される見込みで、仙台市の担当者からは活性化を期待する声が上がっている。
日本フィギュアスケート発祥の地と言われる仙台市は、2人の五輪金メダリストを輩出。しかし、練習環境が整っておらず、多くの逸材が仙台市外に拠点を移す事態が起きていた。5日に「ゼビオアリーナ仙台」で行われたアイスショー「The First Skate」に出演した羽生は「どうしても仙台のリンクで練習し続けるという中で、世界のトップを狙って行くことになっていくと、もっと恵まれた環境に行かざるを得ないということが僕も含めてあった」と当時を振り返る。
仙台市側も「フィギュアスケートの競技人口が東日本大震災の前から比べると減少してきている。何とかしたいという思いがあった」(市の担当者)と危機感を共有。スポーツ用品販売大手のゼビオホールディングスと連携することで、待望の新リンク完成にこぎつけた。故郷を離れるつらさを知る羽生は新リンクの誕生に「やっぱり自分たちも故郷への思い、家族への思い、仲間への思い、いろんなことがうわーってなる日が絶対ある。やっぱり好きな場所で、好きな仲間と、好きな先生と一緒にずっとできたらいいなと思う」と願いを口にした。
「ゼビオアリーナ仙台」はバスケットボールやコンサート時はリンク上に断熱材を敷いて対応する珍しいアリーナだが、できる限りスケートリンクとしても機能するように調整を重ねていく予定だ。仙台市の担当者は本紙の取材に「今年度についてはスケートに使える日程を固定化できていないが、将来的には曜日や時間帯を固定化できるようにしていきたい。バスケットボールやコンサートは週末が多いとは思うので、例えば木~日曜日はイベント関係に使ってもらって、月~水曜日をリンクとして使えるようにしたりして、練習のスケジュールを組みやすいようにしていきたい」と展望を語った。
また、約4000の観客席を備えており、多くのアイスショーの実施も可能だ。「The First Skate」で、アイスリンク仙台で練習する金の卵と共演した羽生は「小学校6年生のころからシニアのアイスショーに参加させていただいて、間近で見るジャンプの迫力、スピードの緩急、すごくいろんなことに刺激を受けたし、勉強になった。今日滑った子供たちがちょっとでも僕らから刺激を受けたり、勉強になったり『こいつらより絶対うまくなってやる』と思ってくれるような子たちが出てきてくれたら」と熱烈エール。偉大な先輩たちに負けじと、後輩たちも新たな〝虎の穴〟で世界の頂を目指す。












