統一WWE王者ジョン・シナ(48)が、WWEマットでライバル団体のレスラー名を口にして波紋を呼んでいる。

 今年限りで引退するにもかかわらず、2月に〝闇落ち〟した。元エースは4月の祭典「レッスルマニア41」で、悪質なベルト攻撃でコーディ・ローデスから最高峰王座を奪取。悪の道をひた走りながら「プロレスを破壊する」ために王座を守り続けている。

「ABEMA」にて放送された20日(日本時間21日)のスマックダウン(ミシガン州グランドラピッズ)では、解雇されてから6日で戻ってきたロン・シモンズことRトゥルースと一騎打ち。だが非道のベルト攻撃で反則負けとなり、観客に多大なフラストレーションを与えた。

 ここで28日(同29日)のPLE「ナイト・オブ・チャンピオンズ」(サウジアラビア)で、シナに挑戦するCMパンクが登場。〝反骨のカリスマ〟が襲いかかったが、王者はローブローからベルトで殴打。さらにアティテュード・アジャストメントでテーブルに叩きつけて、パンクをKOしてしまった。

 マイクを握ったシナは「俺は半年後、ベルトともに去る」と改めて王者のまま引退して同王座を葬ることを宣言。その上で、パンクのお株を奪う圧巻の〝マイク爆弾〟で罵詈雑言を浴びせた。さらに何を思ったか突如、カメラに向かって「よお、クラウディオ・カスタニョーリ!」と笑顔で手を振り出したのだ。

 クラウディオ・カスタニョーリとは元WWEのセザーロで、現在はライバル団体のAEWに所属している。AEW世界王者ジョン・モクスリーとともにユニット「デスライダーズ」を率いて暴れまわっているが、シナのまさかの呼びかけに、グランドラピッズの観衆は一斉に「オ~!」と驚きの声を上げた。

 さらには「ヘイ、ニック・ネメス、ヘイ、マット・カルドナ! 元気でやってるかい?」と言って手を振り続けた。ニック・ネメスは元WWEのドルフ・ジグラーで、現在はTNA所属で新日本プロレスにも参戦した。マット・カルドナも元WWEのザック・ライダーで、現在はフリーとしてインディを中心に上がっている。

 元同僚たちへのエールとはいえ、WWEマットと関係のないレスラーの名前を出すことは異例中の異例。しかもAEWのトップ選手が含まれただけに、欧米のスポーツを扱う国際メディア「スポーツキーダ」も「ジョン・シナがプロモーション中に、AEWのトップスターの名前を挙げるという興味深い動きを見せた」と報じたほどだ。

 シナはこの後、「お、マイクは入ってるじゃん」と発言を止められなかったことをアピール。不規則発言をウリにしてきたパンクに、自身の理不尽さを見せつけたようだが…。それとも、何か次の動きがあるのか? いずれにせよ、シナの暴走は止まる気配がない。