広島は18日のソフトバンク戦(マツダ)で最大4点差をひっくり返し、8―4で逆転勝ち。連敗を「3」で止めたヒーローは、2点を追う6回に逆転満塁本塁打を放ったサンドロ・ファビアン外野手(27)だった。
相手3番手・尾形のスライダーを左翼席へ運ぶ一発に「完璧!」と自画自賛で、お立ち台では「カープファン、めっちゃ好きじゃけえ」と覚えたての広島弁も披露して鯉党も大喝采。来日初となる2番打者として送り出した新井監督も「すごいホームラン」と興奮を隠せなかった。
打率はリーグ2位の3割6厘でチームトップの7本塁打。日本球界にもすっかり順応したファビアンだが、内心はヒヤヒヤだったようだ。1シーズンの戦いを見越して持参してきた愛用のバットが、実は〝在庫切れ〟寸前に陥っていたのだ。
開幕から快音を響かせていたものの、同時にチームメートたちから聞かれていたのがこんな声だった。「少なくとも30本以上と見た。年間100本ペースじゃないかと。それでも数字(打率)が残っているのが謎」。打席に立てば高確率で安打を記録する一方、バットもへし折られまくっていたのだ。
本人も「本当にもう何本折ったか覚えていないよ。こんなにたくさんバットが折れるなんて、本当に野球人生で初めて」と苦笑いしたほどで、15日までの北海道遠征で「もう4本しか残っていない」と打ち明けていた。
もっとも、バットが折れることを嫌がって体が開き気味になり、左半身の〝壁〟がなくなっては元も子もないことは忘れなかった。相手バッテリーから内角を攻められるケースが増えてきても「日本のピッチャーは本当に厳しいところにくるけど、そこを変えたら本当にダメ。体は開かない」とキッパリ。「でも、バットは(詰まって)折る。ヒットが出るんだから最高なこと」と意に介さず真剣勝負に挑んできた。
22日までの6連戦を前に追加発注した〝相棒〟が手元に20本届けられた。しばらくは心置きなくバットを振り回せそうだ。












