F1レッドブルの角田裕毅(25)が、8月の夏季休暇中に電撃解雇される可能性が出てきたことをチームの本拠地がある英メディアが報じた。

 角田は4月の日本グランプリ(GP)でレッドブルに緊急昇格後は低迷が続いており、更迭論が加速。今週末のカナダGP(決勝15日=日本時間16日)でも不振ならば、更迭へと傾くことも危惧されている。

 緊張感が高まる中で、英メディア「ギブミースポーツ」は「『サプライズ』F1ドライバーが夏休み後に解雇される可能性」と報道。このドライバーは角田のことで「不調のプレッシャーを感じているであろう現レッドブルドライバーにとって、この夏休みはチームを離れる時期として妥当な時期と言えるだろう」と強調した。

 同メディアは今季途中の電撃解雇が浮上した背景を説明。「ローソンの後任である角田裕毅は、レッドブルに移籍して以来、7レースでトップ10フィニッシュを3回しか達成できていない。さらに懸念されるのは、角田のこれまでの最高成績がバーレーンでの9位だったことだ。コンストラクターズタイトルでの競争力を高めたいチームにとって、この結果は期待に応えていない。オートアクションF1の内部関係者であるルイス・バスコンセロスは、夏休み明けのシーズン再開時に角田がシートを失うとしても『驚かない』と述べており、そうなれば角田へのプレッシャーはさらに増すだろう」と指摘した。

 ただ、最終決定が下される際に議論となるのが、スポンサーであるホンダが握る巨額資金だ。

「角田を交代させるという決断は、単に成績だけの問題ではない。レッドブルのエンジンサプライヤーであるホンダは、角田をセカンドシートに据えるため、チームに1700万ポンド(約33億円)を支払うと報じられている。ライバルに追いつくのに苦戦しているレッドブルにとって、この資金はシーズン中のマシン開発における重要な鍵となる可能性がある」。つまり、角田にとってはこの33億円が最後の頼みの綱というわけだ。

 前戦から中1週で時間的な余裕があるカナダGPに向けて、チームは角田用にマシンをセットアップするなど入念に準備。角田自身もバルセロナや本拠地ミルトン・キーンズなどで特訓を積んできた。巻き返しへ機は熟したが、これで結果が伴わなければシート維持は黄信号から赤信号へとなりそうだ。