【プロレス蔵出し写真館】〝格闘王〟前田日明がテレビ朝日系「しくじり先生 俺みたいになるな!!」に出演。様々な〝武勇伝〟が紹介され、あの30年前の〝控室フルボッコ事件〟にも触れていた。
前田は「新日本イズムをちゃんとそのままやった」と本音を語ったが、番組の趣旨を思い出し「やり過ぎてないと思っていましたが、やり過ぎていました」と反省を口にしてスタジオの笑いを誘った。
この事件は1995年(平成7年)5月20日、リングスの鹿児島アリーナ大会で起こった。WOWOWが撮影していて、流出した動画がアップされていて、意外と多くの人の目に触れているようだ。
前田にフルボッコされたのは、2007年にタレントで女優の小池栄子と結婚し「小池のダンナ」として認知されることになる坂田亘。この日の第1試合でS.A.W.(サブミッション・アーツ・レスリング)の鶴巻伸洋と対戦し、専守防衛の鶴巻を攻めきれず、30分時間切れ引き分けに終わった。
試合後、坂田が記者の質問に対応していると、近づいてきた前田が「なにコラ、おまえ!」と言うや否や顔面にパンチ。そして蹴りとヒザ蹴りも加わり、その数およそ40発以上。
「なんだあの試合! このアホ」。倒れた坂田の顔にストンピング。そしてパイプ椅子を持って殴打する。「すいませんでした」と坂田は何度か声を上げるが、「ふざけるなよ、このボケ!」。前田は罵声を浴びせ、容赦なかった。まさに衝撃的な光景だった。
さて、このとき坂田に話を聞いていた記者の一人は元「格闘技通信」記者の〝ヤスカク〟こと安田拡了氏だった。
安田氏は「控室前の廊下でコメントを取っていたら前田の怒声が聞こえてきて、ヤバいと思った瞬間、前田が坂田に殴りかかった。こっちは巻き込まれたくないから、そばで立ち尽くしているしかなかった。見てて怖かった。ケガさせて病院送りになったらヤバいぞと思いながら、メモを取ってる自分がいて複雑な気持ちだった。さすがに前田も一線は越えないだろうと思ってたし、意外とあとは冷静に見てました」と振り返る。
「坂田はリングスの看板背負っていて〝鶴巻に絶対負けまい〟とグラウンドで膠着状態になった。だから、試合を見ててもまったくつまんなかった。前田はお客さんに申し訳ないと思ってたんだと思う。あの大会は熱烈なリングスファンたちが後援会を作ってリングスに来てもらったから、前田も彼らにいい試合を見せたかった」(安田氏)
ファンの開催嘆願署名をきっかけに実現した大会での体たらくに、前田の〝申し訳ない〟という気持ちも怒りに火をつけた理由のひとつだった。
制裁後、一度戻ってきた前田は、大会終了までスクワットをしているよう坂田に命じた。そして、メインでニコライ・ズーエフに勝利して戻ってきた前田は、スクワットをしている坂田に歩み寄ると、「おまえ、自分の仕事にもっとプライドを持て」とさらに一撃を加えたのだった。この日、試合のなかった山本宜久も真剣な表情で坂田を見つめていた(写真)。
囲み取材で前田は、「負けるのが怖いんだったらアマチュアへ行け。殴られて、その殴られた意味が分かるんだったら、まだ伸びるでしょう」と報道陣に語った。
前田は後に、東スポの「前田日明コラム」で、〝デビューして間もないガキが何をカッコつけてんだと思って(試合を)見てた。試合が終わったら「すんませんでした」って来るんかなと思ったら来ない(※坂田はデビュー戦でも鶴巻と対戦し、判定勝ちを収めた。試合内容に納得できず前田の控室を訪ね、土下座して謝罪した)。そんでバックステージに行ったら足組みながらWOWOWに「いやー鶴巻君も頑張りましたよね」とか言ってて。デビューして2~3戦(※実はこの日7戦目)のクソガキが何かっこつけてんだと思って、ボコボコにした。その後はメインの俺の試合が終わるまで会場でスクワット〟と明かしていた。
そして〝本気でやってるわけじゃない。本気なら1、2発で終わりだよ。顔面も殴ってない。(イスは)倒れてから脅かすためにやってるわけで、頭には当たらないように計算してやってるに決まってる〟と前田は説明した。
もっとも、テレビでこの映像は流れなかった。さすがに今の時代には〝刺激が強すぎた〟(敬称略)。【プロレス蔵出し写真館】の記事をもっと見る













