無念の離脱だ。ドジャース・佐々木朗希投手(23)が13日(日本時間14日)に「右肩インピンジメント」のため、15日間の負傷者リスト(IL)入りした。MLB1年目からいきなり試練に直面したが、夢舞台に送り出した日本球界内からはさまざまな声が上がった。かねて耐久性が懸念されてきたが、今回起きてしまった悲劇には〝玉突き事故〟による「人災」とも指摘されている。
海を渡った怪物に早くも試練が訪れた。「インピンジメント」とは関節の構造上の問題で肩を動かすことで痛みや違和感を引き起こすものだ。佐々木はひとまず15日間のIL入りとなったが、症状の程度は不明で長期化する可能性もある。
メジャー20球団が獲得に興味を示した逸材のアクシデントとあって、米メディアは一斉に速報。登板8試合で1勝1敗、防御率4・72の成績で制球難と球速の低下を改善できないまま故障離脱…。何より投球回は34回1/3と1試合平均5イニングにも届かず、先発としての役割を果たせなかった。そうした中で戦列を離れる結果となり、米メディアの論調も厳しいものとなった。
「FANSIDED」が「ドジャースと佐々木朗希の約束はすでに破綻」と伝えれば、「ヘビースポーツ」も「ドジャースは間違った夢を信じてしまったのではないかと自問している」と斬り捨てた。
とはいえ、ロッテ時代の佐々木は在籍した5年間でフルに先発ローテーションを守れたことは一度もない。中6日以上の登板間隔を設けるなど首脳陣も細心の注意を払ってきた。それでも故障や痛みに悩まされ、NPBの球団関係者からは今回の離脱劇に「やっぱりね。日本でまともに投げていないのに、何から何まで新しい環境でいきなりうまくいかないよ」と〝想定内〟といった声も聞かれた。
ロバーツ監督も「成長の過程」「学びながら適応する時間も必要」と根気強くサポートする姿勢を強調。佐々木の球数を段階的に増やすなど体調管理に腐心してきた。それでもなぜ離脱となってしまったのか。前出関係者は「直接の原因かは分からないが」とした上で「日本でやったこともない初めての中5日でいきなりリタイア。体力面は改善されていない」と手厳しかった。
一方、別の関係者は「朗希を中5日で起用しなければならなくなったチームマネジメントに問題がある。先発陣が豊富で、朗希は中6日で回りながら徐々にステップアップしていける環境もあってドジャースを選んだはず」と主張する。
昨オフの球団はサイ・ヤング賞に2度輝いたスネルを獲得。先発陣の強化も図ったが、4月下旬に「左肩の炎症」で離脱し、昨季の開幕投手を務めたグラスノーも同月末に「右肩の炎症」でIL入りした。
先発陣は早くも駒不足に陥り、救援陣だけで試合を組み立てる「ブルペンデー」も頻発。佐々木も日米通算で初の中5日登板を余儀なくされ、〝致命傷〟を負ったとの見立てだ。
同関係者は「じゃあ、何年たてば中5日で投げられるんだって話ではあるけど」とも付け加えたが…。いずれにせよ、厳しい台所事情から苦肉の策でマウンドに送り出されたことが、離脱の呼び水となったことは確か。佐々木が耐久力を増すことは不可欠ながら、起用する側の問題ともいえそうだ。












