ソフトバンクは9日のオリックス戦(京セラ)に11―1の逆転勝ちで、大事なカード初戦を制した。これで昨年8月から引き分けを挟んでオリックスに12連勝。4位タイに浮上し、首位とのゲーム差を3に縮めた。

 先発の有原が7回1失点の力投で2勝目。周東の離脱後、1番に定着した野村が同点の5回に決勝の勝ち越し打を放って主導権を奪い返すと、続く6回に打線が爆発した。4四球に6安打を集めて大量9得点。今季最多に並ぶ11点を奪ってワンサイドゲームに持ち込み、好相性のオリックス戦は昨季から14戦負けなしとなった。

 開幕早々に柳田、近藤の主軸が負傷離脱。さらに今宮、周東までもが戦列を離れたことでチームは急きょ戦い方の変更を余儀なくされ、借金は一時7にまで膨らんだ。それでも5月に入り、5連勝を飾るなど借金は完済目前の2。辛抱の末、ようやく光が差し込んできた。

 負けが込むと、チーム内の空気や雰囲気は悪くなるもの。それがさらなる悪循環を加速させる。だが、そんな時ほど密な連携や意見交換、相互理解が重要だ。関西入りした8日、小久保裕紀監督(53)は同じ日程で二軍の関西遠征に合わせて現地入りした松山秀明二軍監督(58)との会食をセッティング。二軍を含めた今ある戦力でいかに急場をしのぐか。育成の観点でピンチをチャンスに変えられるか。意義ある時間になったはずだ。

 互いに問題意識を持って膝を突き合わせた2人の会談は、なんと4時間を超えたという。「一緒にメシを食いながら4時間半、野球の話ばっかりをした。詳しくは言えないけど、選手の個人名を出しながらこの選手はああでもない、こうでもないと。あとは劣勢の時のチームの戦い方の話」とは小久保監督の弁。4時間半という異例のロング会談が意見交換の白熱ぶりをうかがわせた。

 主軸の離脱は大きな痛手だが、今は若手に一軍経験を積ませ、チームの総合力を高める絶好の機会でもある。ファームで奮闘中の選手には一軍戦力となるための必須能力を上げる目的意識を共有することが大事。現状を打破し、その先の未来を明るくするためのトップ会談は意義深かった。