DeNAは今や「勝っても負けても牧次第」のチームになりつつある。4日の広島戦(マツダ)に「2番・二塁」で先発出場した牧秀悟内野手(26)は3回に通算100号となる2号先制2ランを放った。相手先発・森下の高めのカットボールを左翼スタンドに運びんでみせた。

 牧自身は「先制点が取れたんでよかったです。追い込まれてたんですけど、いい形で打てました」と自画自賛。一方で、通算100号については「あまり気にしてないですね」と通過点であると強調していた。

 この先制点を生かして快勝と行けば良かったものの、そうはいかない。4回に先発・石田裕が二死から3連打を浴び、たちまち2―2の同点。さらに一、三塁から田村の二塁内野安打で3点目を取られ、逆転された直後、今度は牧に失策(一塁悪送球)が出て流れが広島へと大きく傾いてしまった。

 その後、佐々木、篠木、中川颯と注ぎ込んだリリーフ陣が総崩れで8失点と〝大投壊〟の末の「〝大惨敗〟。終わってみれば、DeNAは牧の一発による2得点だけという寂しい結果となった。

 チームは2―8で惨敗。試合後の牧は「攻撃も淡泊になりがちだったし、守備のリズムも合わないところがあったので、ああいう形になったと思います」と反省の弁を口にした。そして「連勝中だったので、その流れでしっかり勝てればよかった。明日は切り替えて頑張りたい」とも語り、前向きに締めくくった。

 牧のチームに対する貢献度は誰よりも大きい。4位に沈んでいた昨年8月には、遠藤メンタルスキルコーチと話し合いを重ね「勝ち切る覚悟」というスローガンを考案した。「最後まで諦めないで戦いましょう」とミーティングでナインに呼びかけると、広島を抜いて3位に浮上。CSも勝ち抜き、見事に日本シリーズ進出を果たした。

 日本シリーズも第1、2戦で連敗すると、自ら選手だけのミーティングを招集。結束力が再び高まったチームは4連勝して日本一を達成している。この時、牧の先輩である戸柱はこう言った。

「このチームは今、牧のチームなんですよ。勝つためには、牧を中心に、僕たちが牧の色に染まらなきゃいけないんです」

 今季初めてと言ってもいい、悔しい敗戦。早くもベイと牧の「勝ち切る覚悟」が問われている。