〝初勝利〟は持ち越し…。ソフトバンク・上沢直之投手(31)が30日、日本球界復帰戦となったロッテ戦(みずほペイペイ)で7回途中3失点の好投。だが、チームは4―7の逆転負けで、球団史上初となる本拠地での開幕3連敗。上沢の移籍後初白星もお預けとなった。
多彩な変化球で緩急をつけ、最速は150キロ。大事な立ち上がりの初回、2回はともに三者凡退に封じ、6回までソトのソロ本塁打のみに抑えた。7回二死一、三塁となったところで降板。マウンドを2番手・ヘルナンデスに譲った。だが、結果は2連続長打で同点。上沢の勝ち星もこの瞬間に消滅した。
開幕連敗の時点で33年ぶりの屈辱。「何十年みたいな話は知ってたんで、逆になんか面白いかなって思ってました。回ってきたんで、何とか止めたいなって気持ちではいました」。かつて、日本ハムでエースを張った男。渾身の76球に必勝への思いが詰まっていた。
結果的に試合は継投失敗で、痛い逆転負け。12球団屈指と言われる救援陣を誇るだけにショックの大きな敗戦となった。とりわけ、上沢が残した走者を背負い、3点を失ったヘルナンデスの傷心は容易に想像できる。上沢はすぐに剛腕リリーバーに声をかけた。「信頼しているから、気にしなくていいよって言いました。ああいうシチュエーションが来たらまた頼むよって話はしました」。
米挑戦で悔しい思いをした右腕だからこそだった。「彼らも異国の地で、なかなか母国語を話す人が少ない中で頑張っている。そういう会話は僕からした方が気持ちが落ち着くかもしれないし。僕もそういう経験が(米国で)あったんで。なるべく自分から通訳の人に話しかけるようにしたいなとは思っています」。
試合をつくり、勝てる状態で信頼を寄せるリリーフ陣に後を託したことに、この日は一定の満足感があった。「結果的には追いつかれて負けてしまったけど、ああいうのは1年間やってたらあること。みんながみんな、いつもうまくいくわけじゃないんで。一生懸命やってる中でああいう結果になったりすることは仕方ないこと。気にしていないですし、長い野球人生、シーズンやってればああいうことはあるんで」。
投球だけではなく、マウンドを降りた後の振る舞いも光っていた。












